今回地震のほぼ震源に位置する志賀原発。
何が起きたかについては、東京新聞がコンパクトにまとまってる。
50万ボルトの外部電源が使えなくなったけど、27万5000ボルトの別系統が生きてるので必要な電源は確保できているとのこと。
冷却水ポンプが停止したけど、午後4時49分(最初の揺れから約30分後)に復旧したとのこと。
変圧器付近で油漏れがあり、燃料プールの水があふれたけど、深刻な事故ではないとのこと。
幸運と北陸電力の頑張りによって、原発は持ちこたえた。
このこと自体は、多とすべき。
志賀原発については2006年3月、一審金沢地裁で、運転差し止めを求める原告勝訴の判決が出ている。
二審の名古屋高裁金沢支部では2009年3月、原告側逆転敗訴。
最高裁で2010年10月、原告敗訴で二審判決が確定した。
名古屋高裁は「未知の断層による地震を最大マグニチュード(M)6.8と想定した北陸電の評価は妥当で、評価方法も最新の知見を採用している」として、M7.3を想定すべきだとした住民の主張を退けたのだが、今回の能登半島地震のマグニチュードは7.6だった。
原子力規制委員会が志賀原発の敷地内に活断層はないと判断したのは2023年のことだったが、活断層は「点」として存在するものではなく、「線」あるいは「面」として存在する。
能登半島全域にまたがる今回の震度分布を見れば、敷地内かどうかはなど、問題ではない。
敷地内に活断層はないからと言って「一日も早い再稼働」という話になど、なるわけがない。
今回の能登半島地震で動いた断層は「日本海まで長さ150キロに及んでいる可能性がある」(朝日新聞デジタル)とのこと。
専門家は、「今回の地震の震源となった断層はあらかじめ知られていた断層ではない」と言っている(TBS)。
しかも、「今回の地震とこれまでに知られている活断層との関係については「まだ検討が進んでいない」」段階とのこと(同)。
何もわかっていない状態なのに、敷地内に活断層がない(かどうかもまだ断定できないが)からと言って、地元の原発ムラマスコミはこの三月に、「再稼働「一日も早く」」などという記事(北國新聞)を書いていた。
経団連会長の「早期の再稼働を期待」は2023年11月だが、これも再稼働へ向けた一連の流れ。
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