ウラナミシジミ

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ウラナミシジミ


 前線の影響で雨がちなため、畑に行って草むしりを始めたが、すぐに驟雨で終了。

 不破哲三『スターリン秘史3』を追加。
 このシリーズは全6巻だが、1930年代以降のスターリン時代のソ連について、詳しく分析した好著である。

 マルクス主義は、精緻な理論構造を持つイデオロギーである。
 錚々たる共産主義者たちが、理性で考えことを放棄し、スターリンの邪悪な言動に従って世界の民主主義運動・民族運動破壊に手を貸したのはなぜか。
 それを解く鍵はおそらく、共産党の組織論にある。

 ソ連共産党やコミンテルンの幹部は、自分たちを、世界のコミュニストのリーダーと自負していただろう。
 しかし彼らは、スターリンの言説に疑問を持つ思考を持つことができなかった。

 ソ連共産党は民主集中制の組織原則に基づき、全党の叡智を体現しているのがスターリンだという建前をとっていたから、スターリンの言説に公然と異を唱えることは反党・反革命行為なのだった。
 当時のソ連において反革命は、組織的に排除されるだけでなく、処刑の対象であり、処刑された日本のコミュニストもいる。

 スターリンは邪悪な人物だったが読書家ではあったらしく、レーニンの片言隻句を引用するのを得意としたらしい。
 それもまた、彼に対し意見を述べにくくしていたのかもしれない。

 現在の日本共産党は、スターリン時代のソ連共産党に酷似している。
 志位委員長は、自分への批判は「党そのものに対する攻撃だ」と述べ、現在の方針に批判的な党員を次々に排除している。

 共産党は、日本の現状を改革する上で大きな役割を果たしてきたし、今後もそうであることが期待される。
 しかし今、その実態は、狂信的な宗教集団と変わらない。
 議論は全くなく、党員の多くは中央の主張を丸呑みにするだけで、なにも考えようとしない(外部に見える限りでのことだが)。
 カラスが黒いか白いかさえ、赤旗にどう書いてあるかを見なければわからないようだ。

 埼玉や大阪のハラスメントに毅然と対応するには、小池晃氏を厳しく処分するしかないのだが、それができないのだから、他党・他団体のハラスメントを批判しても説得力がない。

 福岡県でも新たな排除の動きがあるらしい。
 県党幹部(党外でもそこそこ著名な理論家)を排除するために、党副委員長のIが福岡に乗り込んで引っかき回しているという。
 101年の歴史は重いが、日本共産党の終焉は着々と近づいている。

 写真は、中山で見た、ウラナミシジミ。
 ハギの花咲く陽当たりで休んでいた。

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