宝塔寺と七面山

| コメント(0)

疎水


宝塔寺の多宝塔


深草市街から見たコナラの枯死進む七面山

 今日は学校に行く日だった。

 都会では、電車の時刻に気を使う必要が全くないのはありがたい。
 一本あとの電車がすぐに来るからだ。
 また移動距離がさほど長くないから、電車に長時間乗る必要が全くなく、いつも鈍行で十分である。
 いつもすいているから、この生活記や山行記などのラフ原稿程度なら、電車の中で十分書くことができる。

 仕事上の能力向上のためというふれこみの講習会だが、今日の講習は、実質的には、「改正教育基本法」や「新学習指導要領」の解説だった。
 普通なら、教育委員会が講習会を開き、「出張」扱いで参加しているものと、内容的に相違はほとんどない。

 違うところの一つは、話をするのが大学教員だという点である。
 埼玉県教育委員会の人は、慇懃無礼な態度で肝心なことは何も言わないし、相手がそれを理解しようがしまいがどうでもよいという態度である。

 昨年、学習絵指導要領の講習会で「日本人としての自覚を深めさせるよう指導せよ」という話を2時間ほども聞かせた上、「日本人とは何ですか」と質問したら、「当方はお答えする立場にございません」とのたまったくらいである。

 大学の先生は、受講生に理解させようと思っているから、ていねいに説明するし、それなりの教材も用意してくれる。
 感心するほど説明の仕方の巧い先生もいる。

 ただ、ここでは、授業のあとに試験がある。
 今日の授業は、それなりに勉強になったのだが、自分としては納得しかねる部分も多かった。
 そこで、試験の前に「答案は文科省の意向に沿う答えでないといけないのか」と尋ねたところ、先生は、「皆さんが私の講義に基づき、ご自分でお考えになったことが正解です」とキッパリ言ってくださった。

 疑問をもつことも許さないし、疑問に答える必要もないというような埼玉県教育委員会の役人(教頭予備軍である)と比べて、なんとまともなんだろうと、感動した。
 おかげで、今日は4科目の試験があったのだが、みんなよく書けた。

 試験が終わってから、ダメもとで、大学近くの宝塔寺と石峰寺にお参りに行った。

 宝塔寺は、さほど大きいお寺ではないものの、境内にいくつもの塔頭を持つ、日蓮宗の立派なお寺だった。
 こんなお寺に、5時を過ぎて入れることができて、ラッキーだった。

 山門も、本堂も、多宝塔も、たいへん立派なものだった。
 源氏物語にも登場するという話だが、どういう場面なのだろう。

 宝塔寺の裏山は「七面山」と呼ばれており、山頂直下に七面大明神の社がある。
 七面山といえば、日蓮宗の聖地である身延山近くの行場であり、一昨年、登ったばかりである。

 道がついていたので、山頂に行ってみたら、一帯の至るところで、コナラが枯死していた。
 状況から見て、カシナガの害に間違いないと思われた。
 カシナガによる被害はまだ、日本海側に限られていると思っていたが、すでに京都の市街地にまで、広がっている。

 山頂から石峰寺に降りる道があったので、下りて行ったら門が閉じられていて、降りることができず、結局また登り返して、宝塔寺から街に出た。

 石峰寺を拝観することはできなかった。

 『日本海繁盛記』の読書ノートを追加。

コメントする

2023年7月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

アーカイブ

カテゴリ