今日は学校が休みだったので、一日、物見遊山をした。
「湖都・古都おおつ・1dayきっぷ」が500円だったので、大津線を使って、石山寺・日吉大社・三井寺を回ってきた。
石山寺は、多宝塔が有名だが、やはり下部が四角形で上部が円形という、この塔が印象的だった。
鎌倉時代初期の建築だが、設計者がとても自由な発想の持ち主だったことを感じさせる。
その他の建築物ももちろん、美しいものばかりだった。
資料によれば、創建当時の本尊わきには蔵王権現の像が存在したらしい。
そうすると、修験との関係の深い寺院だったということが想像される。
日吉大社は、いうまでもなく、延暦寺の守護神である。
都幾川村の日吉神社は、慈光寺の守護神だったが、これは、慈光寺をミニ延暦寺と見立ててのことだろう。
桧皮葺の巨大な神殿がいくつもあって、賽銭用の小銭がなくなってしまうほどだった。
なお、日吉大社の存在する大津市坂本は、延暦寺の麓の門前町で、石垣に囲まれた里坊が軒を連ねている。
最も上部に位置する里坊で、今は史跡の旧竹林院の庭園は、心が洗われるように美しかった。
また、坂本駅前には、伝教大師が生まれたという場所に、生源寺(しょうげんじ)が建っている。
生源寺と聞けば、富士山を連想してしまう。
最後は、三井寺(園城寺)を訪ねた。
ここもまた、平安〜鎌倉期の歴史に頻繁に登場する大寺院で、今なお、広大な伽藍をもつ。
平安〜鎌倉期には、興福寺や延暦寺と並び、強大な武力を誇っていたためか、何度も攻撃を受けて、焼亡の危機に瀕した。
従って、現在の伽藍の殆どは、安土桃山時代以降のものが多い。
境内のいたるところに「南無観世音菩薩」という幟旗が奉納されているのはいささか目障りと感じたが、美しく立派な堂宇が広大な境内に立ち並ぶさまは、圧倒的だった。
国宝の金堂には、密教寺院らしく、不動や毘沙門天など、神像がところ狭しと並べられていたが、中にれっきとした役の行者像も置かれていた。
役の行者像の写真が欲しかったが、絵葉書でも売っていなかった。
このように凄いものを、食事もとらずに一日見ていたので、疲れはしたが、頭の中から余計なモノが洗い流されて、きれいになったような気がする。
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