戦後史の最近の記事

不破哲三『スターリン秘史6』

 コミンフォルム結成から朝鮮戦争までを描く。スターリン秘史なので、スターリンの孤独な死でしめくくられている。

張承志『紅衛兵の時代』

 文化大革命とは、醜悪な権力闘争以外の何ものでもなかったのだが、その一環として飛び跳ねたのが、紅衛兵と自称する学生たちだった。
 1960年代末における世界の学生運動について、全面否定する気は毛頭ない。

小熊英二『生きて帰ってきた男』

 シベリア抑留から生還した庶民の一代記。

武井彩佳『歴史修正主義』

 ヨーロッパにおける歴史修正主義に対し各国がどのような対応をしてきたのかについて、ていねいにあとづけている。

橋本勲『昭和21年秩父山村青年日記』

 1946年から1947年にかけて記された、一青年の日記。

色川大吉『カチューシャの青春』

 『廃墟に立つ』の続編。
 1950年から1955年までの著者の「自分史」である。

色川大吉『廃墟に立つ』

  『ある昭和史』の続編。1945年から1949年までの「自分史」である。

半藤一利『日本国憲法の二〇〇日』

 敗戦から日本国憲法が国会で可決されるまでの経緯を史実に基づいて描いた本。

 ロッキード事件前後に作成されたアメリカの公文書が公開されたことにより、新たにわかったことをまとめた本。

 「基地」と原発は次元が異なる。
 本書のテーマとしては、「基地」と「憲法」だと思う。

佐高信『孤高を恐れず』

 1950年代の政治家としての石橋湛山の言行を論評した書。

 階級闘争史観は、基本的対立関係を基軸に据えて歴史・社会を見る。

 実存主義的歴史観では、自分にとって時代とはなんだったのかを基軸に歴史・社会を切り取る。

 例えば普天間基地が今、置かれている現状に、自分はどう関わろうとするのか、というふうに。

松本善明『謀略』

 著者は、松川事件弁護団の一員だった弁護士である。

 戦後の歴史上の事件をルポ風にふりかえった本。

 政治や経済の歴史でなく、ワイドショー的な意味での事件史でもなく、時代を象徴する事件の周辺を検証している。

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