2008年8月アーカイブ

湯浅誠『反貧困』

 日本人の自己認識が、総中流といわれる状況になったのは、1980年代だった。
 頑張れば、あるいは努力すれば、貧困とは無縁の暮らしができると思われたからだろう。

高橋彦芳『田舎村長人生記』

 『山村で楽しく生きる』を読んだのは11年前らしい。
 苗場山鳥甲山に登ったことはあっても、栄村をほとんど見ていなかった。

五来重『熊野詣』

 熊野は海と山という、二つの顔を持ち、文化的にも一つのまとまりを持つ地域である。
 古代に、山人・海人のどのような生活が営まれていたかがさほどわからない反面、独特の信仰が胚胎していたことは、かなり明らかになっている。

畠山剛『炭焼きの二十世紀』

 岩手県の近代製炭業史。
 史料と聞き書きによって、各時代の木炭生産がどのような位置づけにあり、どのような人々が炭を焼いていたのかを概観できる。