河川環境

立松和平『大洪水の記憶』

 濃尾平野下流部の輪中地帯における、洪水と河川改修の歴史を概略した本。
 タネ本はおおむね、国土交通省の出版物のようだ。

 「これは川ではない。滝である」という、日本の川を評した言葉で有名なお雇いオランダ人、デ・レーケの伝記。

 デ・レーケ自身の回想などは残されていないが、彼が先輩であり上司にあたるJ・エッシャーにあてた大量の書簡が残っているらしく、全体としてはなかなか詳細な、大著に仕上がっている。

大穂耕一郎『春の小川でフナを釣る』

 日本の川が、世界一般の川とくらべてどういう特徴を持っているのかとか、日本の川が生態系や日本人の歴史においてどのような存在であったのかについて、わたしは、くわしい知識を持っていません。

梅原猛ほか『川の思想』

 1993年9月の「郡上八幡・清流カレッジ」の講義録。
 第一回目であるためか、そうそうたる著名教授陣によるずっしりした話が、収録されている。

 生態系とは、一定の地域における、生き物相互の関係のひとまとまりのことと、理解しています。

天野礼子『川は生きているか』

 本書は、日本の川がどうなっているのかを、美しい写真とともにルポした作品です。
 ここに、登場するのは、いずれ劣らぬ超有名・名河川ばかりです。

 ニフティサーブのFFISHで紹介していただいた本です。
 生態学の観点から、河川・湖沼環境はいかにあるべきかを、わかりやすいことばで、説かれています。

関正和『大地の川』・同『天空の川』

 本多勝一氏は、「佐高真氏は講演会で『破防法は、適用するなら建設省に』といって爆笑を誘ったが、もはや今の建設省は『破壊省』の名がふさわしい。もともと川の管理を建設省にまかせていることも間違っている」(「『破壊省』と改名せよ」『週刊金曜日』第137号)と断定している。

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