2008年7月アーカイブ

門倉貴史他『貧困大国ニッポン』

 『ルポ貧困大国アメリカ』を読んだばかりだが、貧困の悲惨さでは日本も負けていない。

白水智『知られざる日本』

 歴史における山村像、ひいては日本列島史の修正を迫る本。

 かつて自分自身、山村とされる村落を研究対象としていたので、このところ整理されないまま断片的に考えてきたことが、この本にはみごとに整理されているので、たいへんすっきりした。

鎌田慧『原発列島を行く』

 フィリピン海プレートと太平洋プレートの沈み込みによって持ち上がったのが、日本列島である。
 急峻な地形は、活発な地殻変動と、暖流・季節風がもたらす大量の降雨によって、形成されている。

増田都子『たたかう! 社会科教師』

 東京都教育委員会の暴走ぶりは、異常そのものである。
 教育委員だった将棋指しが2004年に、「日本中の学校で国旗を掲げ国歌を斉唱させるのが私の仕事であります」と述べて天皇から「強制でないのが望ましい」とたしなめられたニュースがあった。
 東京の教育の世界では、右翼的であればあるほど喜ばれると思っているのだろう。

鎌田慧『壊滅日本』

 1996年から1998年にかけての罵詈雑言集。
 内閣で言えば、橋本内閣から小渕・森内閣にかけての時期だ。

鎌田慧『くたばれ! 自民党』

 1998年から2001年にかけての、文字通り世紀末状態となった日本の政治・社会に関する罵詈雑言評論。

 この時期の主たるトピックとしては、ガイドライン策定、JCOの臨界事故、通信傍受法、職業安定法改悪、日の丸・君が代法などだった。

真壁仁『みちのく山河行』

 もの作りやまつりを素材として、東北の風土について語った本。

鎌田慧『コイズミという時代』

 コイズミという時代に、この国は弱肉強食の地獄と化した。

宇江敏勝『山びとの動物誌』

 同じく「動物誌」と題された本だが、西丸震哉氏の『山の動物誌』とは読後感がまったく違う。