やや取りとめなく、明治時代を語った書。歴史研究書ではない。話はあちこちに飛ぶ。
自由民権の最近の記事
茨城県自由民権運動の周辺に関するエッセイ風の書。
19世紀後半という環境の中で行われた維新変革が、その環境ゆえにどのような特徴を持つに至ったかをあとづけている。再読。名著である。
群馬事件を中心に、上毛自由党とその周辺の実像を明らかにした書。
名著だと思う。
自由民権運動に対し、明治政府は集会条例や新聞紙条例により、徹底的な弾圧を加えた。
自由や人権を保障するため国会開設や憲法制定を求める合法運動は、ありとあらゆるやり方で封じられた。
だから、自由・人権を実現する活動は、非合法活動たらざるを得なかった。それが「激化」事件だった。
負債返弁に係る民衆運動は松方デフレ期に多発した。
その時期は、自由民権運動が闘われた時期と重なっているのだが、これら二つの運動が、統一的に闘われた例は、群馬事件・秩父事件以外にほとんどない。
この点に関し、1960年代以降、議論が続けられてきた。
自由民権運動研究史を振り返り、方向性を提示した本。
著者の2000年代を中心としたエッセイ集。
自由民権運動の歴史像は、自分が歴史ごころつくころには、『自由民権』に典型的に論じられているような形で、ほぼ定説化していた。
植木枝盛の伝記と思想。再読。
植木を世に出した著作という。
板垣退助の評伝。
名古屋事件参加者のプロフィールを徹底的に調べた書。再読。
民権運動期から初期議会期にかけての、佐久地方における運動略史。
前半は『困民党と自由党』がそのまま収録されており、ほかに「自由民権運動の地下水を汲むもの」と「困民党の思想」が収録されている。
主として刊本になっている史料を徹底的に読み込むことにより、加波山事件が単発的な暴発ではなく、自由党による、より大きな規模の武装蜂起の一環だったと述べた書。
同じ著者の『明治の革命(新版)』の前提となっている労作である。
松沢求策の伝記。再読。
再読。
信州の近代民衆史を掘り起こしている。
普選要求運動について詳しいが、自分としてはやはり、自由民権運動に興味を惹かれた。
40年ほど前に読んだ本を再読。
加波山事件の概要をシンパシーを持って描いている。
静岡事件の包括的な研究書。
この巻では、自由党の結党から解党に至る、主として組織・路線面の流れについて、新聞や密偵報告などによってあとづけている。
自由民権運動とは言論によってよりよい政体を実現しようとする政治運動だったという理論のもとで、幕末から民権期にかけてどのような人々が立憲政治を模索したかについて追究し、そこでめざされたものがその後どのように継承されていったかまで追っており、言論運動としての民権運動の流れが、わかりやすく説かれている。
新政反対一揆・秩父事件・日比谷焼討事件・関東大震災時の朝鮮人虐殺において、民衆が暴力を振るったことの意味について考察している。
民権運動初期から明治後期に至る期間における、デモクラシー派の論的系譜をたどっている。
読んでいてこんなに楽しい本に出会ったのは久しぶりだった。
立志舎建白から明治憲法制定前後にかけての通史。
制度史や権力史だけでなく、社会史にも目配りして、社会の変容が鮮やかに描かれている。
竹橋事件に関する小説風ノンフィクション。
自由民権運動の意味についてトータルに考えた書。
自由民権運動に関する概説書。
叙述の焦点は、政府打倒をめざす民権派の路線がどのようなものだったかにあてられており、民権派がどのような戦略・戦術を持って闘ったのかを解明しようとしている。
1954年に歴史を学ぶ学生たちによって集団執筆された加波山事件の復刻版である。
自由民権運動は何だったのかを考える上で示唆に富む論集。
編者が執筆されている第一論文「自由民権と近代社会」が、民権運動に関する総括的位置づけを行っている。
徳島自由党の幹部だった前田兵治関係の史料に基づき、前田兵治と自由民権運動との関わりを描いた歴史小説。
五日市憲法草案の起草者、千葉卓三郎の評伝。
昨年共著で出した『秩父事件−圧制ヲ変ジテ自由ノ世界ヲ』と同様、ですます体で書かれています。