2007年4月アーカイブ

鎌田慧『椎の若葉に光あれ』

 サブタイトルに『葛西善蔵の生涯』とあるが、善蔵の生涯を丹念に掘り起こすというスタイルではなく、作品に即して葛西善蔵の生き方と時代を描いた評伝である。

新潟日報社『角栄の風土』

 田中角栄氏をどう見るかという問題は将来、歴史学的な論点になるだろうと私は見ている。
 自分自身では、保守とは対極の位置に身をおくという自覚を持っているが、角栄的なものを「金権腐敗」の一言で片づけようとするような発想には、怒りさえ感じる。