原発の最近の記事

市民の会編『原発を止めた裁判官』

 志賀原発二号機の運転差止め判決を書いた井戸謙一裁判官の講演を起こしたパンフレット。

三浦英之『白い土地』

 原発事故から10年を前にした周辺地域の現実を深く掘ったルポ。

 「日本」人の忘却の早さには、恐れ入る。

 原発訴訟判を担当した裁判官へのインタビュー。
 語っている中には、住民側勝訴を言い渡した人だけでなく、住民敗訴の判決を書いた人もいる。

 日本列島で原発を稼働することの危険性について、地球物理学者である著者が多面的に考察している。

 チェルノブィリ原発事故に関わったさまざまな人々からの聞き書き。

日野行介『被災者支援政策の欺瞞』

 フクシマの被災者対策の柱として議員立法された「子ども・被災者生活支援支援法」が骨抜きにされる経緯と、放射性物質による汚染地帯へ住民を帰還させようとする政府の情報操作についてのルポ。

 城南信用金庫の理事長である著者が脱原発を熱く語った書。

『証言 班目春樹』

 大震災当時、原子力安全委員長として事故対応の指導的立場にあった班目春樹氏のインタビューをお弟子さんが再構成した本。

 事故対応がまずかった責任は、自分にはなく、菅直人元首相や文部官僚・経済官僚・原子力安全委員会の自分以外の委員たちなどにあると主張している。

今中哲二『低線量放射線被曝』

 福島第一原発が危機的状況に陥ったころ、枝野官房長官が「放射線濃度は直ちに健康に影響を及ぼすものではない」と繰り返していたことは、記憶に新しい。

 考える能力が少しあれば、「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」とは、「将来のことは知りませんよ」と聞く程度のリテラシーは、誰でも持ってたと思う。

 2011年6月以降、県民を対象に、福島県が行ってきた「県民健康管理調査」の意味や運用をめぐって、県や「専門家」たちがいかに不透明な動きをしてきたかをルポした書。

石橋克彦編『原発を終わらせる』

 福島第一原発事故を受けて、原発をどう考え、原発廃止をどう考えるかについて、13人の研究者・技術者がコンパクトに語っている。

 チェルノブィリ原発の事故直後から骨髄移植手術に携わったアメリカ人医師の手記。

 政治家や「専門家」は、住民・国民をうまく騙しながら、「日本」を牛耳ってきた。

 「国民」はおおむね、騙され続けてきたのだが、致命的にひどい目にあわされたわけでなかったため、自分たちが騙されてきたと思わずにここまできた。

一ノ宮美成他『原発再稼働の深い闇』

 大飯三・四号機に続いて、他の原発も、再稼働に向けて動き始めた。

 この流れを作ったのが、民主党・野田政権と自民党・安倍政権だったことを記憶しておこう。

 フクイチの事故原因は、まだ特定されていないが、東電と政府は、「想定外の規模の津波が原因」説に収束させようとしている。

 もちろん、大津波が事故の一大要因だったことは、疑いない。

今井一『原発、いのち、日本人』

 原発の是非を問う国民投票実現のため、行動されている著者による、対話集。

 震災・原発事故当時首相だった菅直人氏の回想と現在の考えを述べた書。

小出裕章他『六ヶ所再処理工場』

 使用済み核燃料をどう処分するかという問題に対する、「日本」の方針は、「再処理」だった。

 「再処理」とは、使用済み核燃料から化学的にプルトニウムを分離する作業であり、これによって、プルトニウムを核燃料として再使用することが、理論的には可能となる。

堀江邦夫『原発労働記』

 1970年代末に出版された本の修正復刊。

 美浜・福島第一・敦賀の三原発で働いた記録。

七沢潔『原発事故を問う』

 チェルノブィリ原発事故の原因や影響について、関係者・当事者からかなり深く取材した書。

菅谷昭『チェルノブィリ診療記』

 チェルノブィリ事故後のベラルーシで甲状腺ガンの治療にあたった医師の手記。

広河隆一『チェルノブイリ報告』

 事故後の東ヨーロッパ、なかでも高濃度の放射性物質によって汚染されたウクライナとベラルーシで何が起きたかを報告したルポ。

高木仁三郎『プルトニウムの恐怖』

 プルトニウムという元素が、現代社会においてどのような意味を持っているのかをわかりやすく解説した本。

田中三彦『原発はなぜ危険か』

 福島第一原発四号機の原子炉圧力容器の製造を担当した設計技師が、原発の技術的な問題点を解説した書。

 飯舘村は、野手上山・花塚山・佐須山のある村である。

 いくつもの小さな里山を持つ山里だが、傾斜は緩やかで、畑や田んぼもそこここに点在していた。

 晩秋には、枯れ木の根元にクリタケがよく出ていた。

広河隆一『福島 原発と人びと』

 3.11直後の福島の状況のルポ。

 高木仁三郎氏の自伝。

小出裕章・佐高信『原発と日本人』

 福島第一原発で起きた「事故」に伴う巨大な放射能汚染が犯罪でないわけがないと思っていた。

 今の段階で、刑事告発が行われてはいるが、裁判所が、理の通った判断を下すかどうかは、予断を許さない。

山秋真『原発をつくらせない人びと』

 山口県上関町に建設計画のある中国電力上関原発に反対してきた、同町祝島のルポ。

 上関原発の計画が明らかになってから30年、祝島では、一貫して建設反対運動が闘われてきた。

NHK取材班『朽ちていった命』

 1999年に茨城県東海村で起きた、臨界事故で致死量の放射線を被爆した大内久氏の、壮絶な治療記録。

佐藤栄佐久『福島原発の真実』

 福島県知事として、東京電力・国と対峙してきた著者による告発。

 著者が揮毫したあまり意味のなさそうな石碑を、あちこちで見た記憶がある。

 3.11以降の日本列島で暮らすとはどういうことかについて、原発の専門家と放射線と健康に関する専門家がやさしく解説している。

広瀬隆『二酸化炭素温暖化説の崩壊』

 「化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素の温室効果により、地球が温暖化している」という通説を否定する書。

> 福島第一原発の事故は犯罪であり、その責任が追求されなければならないとする立場から、事故の構造的な必然性や、責任ある者たちの過去の言動の検証、原発のない状態の具体像について縦横に語っている。

 とくに広瀬氏の憤懣やるかたない情念が、ひしひしと伝わってくる。

今西憲之他『福島原発の真実』

 福島第一原発の現場幹部と筆者+週刊朝日取材スタッフのタッグによって書かれた事故の顛末記。

本多勝一『非常事態のイラクを行く』

 雑多なテーマに関する文集という感じのこのシリーズにしては珍しく、「湾岸戦争」後のイラクにおける、劣化ウラン弾被害の実態を掘り下げて取材したルポ集。

小出裕章『原発はいらない』

 小出氏の、福島第一原発の事故に関連する発言集。

 現在の「日本」のエネルギーの一定部分が原発によって作られていることは、事実である。

 原発から撤退するためには、エネルギー消費を減らさなければならない。

小出裕章『原発のウソ』

 本書は今、ベストセラーなんだそうである。
 著者はその現実を「ちっともうれしくない」と述べられている。

新潟日報報道部『原発を拒んだ町』

 自分の町に原発が来るということがどういうことか、日本人は十分理解しただろうか。
 原発を誘致すれば莫大なカネが国や電力会社から落ちてくるのはなぜか、わかっただろうか。

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