物見遊山です

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 仕事の山はどうにか越えたが、明日から仕事で山に登らねばならない。
 民主党の国会議員が「物見遊山はやめて」と言っているので、なぜだろうと思ったら、国会議員の視察に対して言っているのだった。
 ちょっとほっとした。

 枝野官房長官が言っているように、福島第一原発は相変わらず、危機的な状況を脱していない。

 現時点ですでに、放射能による土壌汚染が報道されている。

 原子力安全・保安院は23日未明の記者会見で、福島県内の高濃度に汚染された野菜が見つかったことに関連して、「セシウムは半減期が長く、場合によっては土壌を入れ替える作業も必要になるかもしれない」と発言した。

とあるが、人が暮らしていかねばならない以上、畑の土壌を入れ替えるだけですむわけがない。
 人家の庭の土壌だって汚染されてるし、登山道だって、渓流沿いの杣道だって同様であるはずだ。
 セシウム137がほぼ消滅するには、数百年もかかるのに。

 国家など愛していないが、国土とそこに住む民は愛している。
 この列島を汚し、破壊し、人が住めなくするものを憎んでいる。

 ダムと戦争を憎んできたが、原発も許せないと思う。
 電気をさらに使わないようにしたい。

 事態は一向に好転しておらず、現場では決死の作業が続けられている。(今現在ここが詳しい)
 また、福島など4県産の農産物の出荷制限と摂取制限により、農業者は致命的な打撃をこうむっている。
 地震・津波被災地への救援も緒についたばかりだ。

 そんな最中に、補償の押しつけ合いを始めるとは、ヒドイ話だ。
 枝野官房長官が、「まずは東電が責任を持つ。十分に補償できない場合は国が担保する」とマトモなことを言うとすかさず、「原子力は国策で進めてきた。東電の負担が過大だと、民間会社としては大きなリスクを負う原子力の推進に協力できにくくなる(大手電力幹部)」ということを言った人がいる。

 「大きなリスク」ってなんなのか。
 誰にとっての「リスク」なのか。
 この人は、会社が損するか、得するかしか、考えていないのである。
 「この地震が起こってよかった」と発言した大阪人ではないが、公衆の面前で言えることではないだろう。

 また補償問題に関連して、渡辺喜美という人が、公益事業を担う会社が原因で多くの災難がもたらされた以上、国の関与を考える必要がある。東京電力の一時国有化も検討しなければならないと、言い始めた。

 東京電力と政府は既に一体である。
 資源エネルギー庁長官を2010年8月に退任した石田徹という人物が、2011年1月に東電の顧問に天下ったことは、大きなニュースだった。(それを追認したのは枝野氏だった。枝野さんは今、どう思っているのだろう)

 自民党は東電から多額の政治献金ももらってるから、大津波で冷却システムが動かなくなると言われようが放置させていたし、福島第一原発で最長で11年間にわたり点検していない機器があった(それが判明したのは2011年2月28日である)のに、民主党政権もまた見逃していたのだが、それも当然といえば当然だった。

 もうかってる時には高級官僚をどんどん天下りさせつつ、大株主の懐を暖めてやり、会社がピンチの時には税金で助けてやるというのは、バブル後の不良債権処理の時に使った方法だ。
 これでは、「撤退なんかしたら東電は潰れるぞ」と怒鳴った菅首相の方が、ずっとまともだ。

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