埼玉県内において、福島第1原発の事故によって飛散した放射性物質が比較的高い地域が、文科省発表によるこのマップに出ている。
これによれば、熊谷市や寄居町など、飛び地状に線量の高い地域もあるが、県の西部に位置する秩父市・小鹿野町・皆野町・神川町などの一帯と、三郷市や吉川町など、千葉県境に近い東部一帯とが、いわばホットエリアであることがわかる。
国は、これらホットエリアを「汚染状況重点調査地域」に指定し、放射性物質の除染に国が財政支援を行う意向なのだが、小鹿野町・秩父市・横瀬町は、指定を辞退するらしい。
カネがあるから、自力で除染しますという話かというと、そうではない。
読売新聞によれば、小鹿野町の当局者は、「一番怖いのは風評被害。町名だけが独り歩きしてしまう」と述べている。
これらの町にとって、高い線量が出ちゃったら農作物が売れなくなるから、いっそ線量など測らない方がいいということなのだろうか。
これらの町ではまた、「文科省の航空機調査が除染対象の数値を測定した場所は主に山間地だ」とも述べている。
上のセシウムマップを見れば、必ずしもそうではないことがわかる。
それにしても、あたかも、山間地は人口密度が低いから除染しなくてもいいかのような物言いには、呆れたものだ。
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