のどかな山から、下界に降りてくると、さまさまなことが段取り悪く、労力を無為に費消する。
出勤途中も退勤途中も、NHKラジオは、金環日食のことでずっとはしゃいでいた。
私は忙しく仕事をしていたから知らないが、ひょっとして終日、こんな馬鹿騒ぎをやっていたのだろうか。
天体にこのような異常事態が発生したとき、昔の人は必ず、それを凶兆と捉えた。
日食やほうき星の出現を目にしたとき、多くの人は、恐れ怪しみ、自重し、慎み、凶事が大禍なく過ぎ去ることを祈った。
少なくとも、金環日食を「希望の輪」だというような感覚は、列島の民には存在しなかった。
「日本人」がキツネに騙されなくなったのは、キツネに騙される能力を衰退させたからであり、それはこの列島で生きる力の衰退であると述べたのは、内山節氏だった。
写真は引き続き、妙高山菜オフ。
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