大丈夫の保障

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 関電大飯原発の再稼働について、野田首相は、電力価格の高騰で産業が空洞化し、雇用の場が失われる可能性や、突発的な停電により病院などで生命の危険にさらされる人が出ることを挙げ(読売)ているが、ずいぶん以前から、会社の利益を確保した上で電力価格を設定するというのはおかしいと指摘されている。

 電力価格が不当に高いために産業が空洞化しているのは、今に始まったことではない。
 発送電一体化と地域独占が電力価格を歪めているのだから、そこを正せばよいだけの話ではないか。

 突発的な停電は困る人が出ると思うが、計画停電なら影響は最小限で済む。
 震災後の約一ヶ月、東京都心を除く関東圏は、計画停電でしのいできた。
 人工透析の必要な患者などは、停電しない病院に回ればよいのである。

 そもそも、電力が危ないのはピーク時だけの話である。
 今現在、関西のスーパーや大規模店舗では、店内照明を100パーセント稼働させている。
 関東圏では今なお、ほとんどの大規模店舗で、照明などは50ないし80パーセント程度に落としている。

 福井県原子力安全専門委員会は想定される最大の地震・津波が襲っても、原子炉の安全は確保できるという報告書を出したらしい。

 じゃ、想定外の地震・津波が襲ったらどうするのか
 エアコンを止めるのがイヤだから、スーパーマーケットの照明を落とすのがイヤだからと言って、原発事故によって地元福井県のみならず、関西北部と琵琶湖・淀川水系に人が住めなくなったとしても、想定できなかったんだから仕方ないだろというんだろうか。

 この委員会のメンバーと野田佳彦氏・福井県知事・再稼働に賛成する福井県議会議員には、もし想定外の事故が起きたら、いかなる刑事的・民事的責任も取りますという誓約書を出してほしい。
 だって「大丈夫だ」と断言してるんだから、それくらい出せるだろう。

 福島原発の事故がなぜ起きたか、まだ未解明なのだが、福島原発は安全だと述べてきた人々からは、その手の誓約書をとっておくべきだった。
 そうしないから、「野田さんが大丈夫っつってんだから大丈夫」とか「自分は知らないけどたぶん野田さんが責任とってくれるんじゃね ?」とか「原発動かせばカネくれるんでしょうね」みたいな人々が、出てきてしまうのである。

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