共産党の池内沙織議員が、1月25日付の自分のツイッターで安倍首相を批判したことに対し、26日に、志位和夫同党委員長が「政府が全力を挙げて取り組んでいる最中だ。今あのような形で発信することは不適切だ」と述べた(産経ニュース)。
志位氏の指摘を受けて、池内議員は、該当のツイッターを削除し陳謝した。
志位氏の発言は、野党の安部首相批判を沈黙させた。
イスラム国による20日付の殺害警告は、「おまえたちの政府はイスラム国と戦うのに2億ドル支払うという愚かな決定をした」と述べていた。
この警告は、17日に安部首相が述べた、イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのは、ISILがもたらす脅威を少しでも食い止めるため云々という言葉へのリアクションにほかならない。
2名の「日本」人が拘束されたことと安部首相の発言は無関係だが、彼らが殺害されたきっかけが安倍氏の発言にあることは事実である。
池内氏が安倍氏を批判するのは当然であり、その批判を封じようとする志位氏は、安倍氏と同じ立ち位置に立ってしまっていることに気づいていない。
野党が沈黙したことで調子に乗った安倍氏は、「邦人救出に自衛隊を活用する」と言い始めた。
それが認められるなら、日清戦争は確かに侵略戦争でなくなる。
安倍氏を調子に乗せたのは志位氏である。
日本の共産党が第二インターナショナルでないならば、2人を死に至らしめたのは安倍首相だ、と言い続けなければならない。
池内氏はツイッターを削除すべきではなかったし、志位氏は池内氏に圧力をかけたことを、自己批判すべきである。
ちなみに、小沢一郎氏は、「安倍さんがあっち(中東)まで行き宣戦布告とも言えるような話をした。日本も敵と捉えられてもしょうがない」と述べている。
至極まっとうである。
『週刊ポスト』は、「言論の府」のはずの国会では、魔女狩りを恐れて民主党から共産党までものがいえなくなり、安倍批判がほとんど消えたと述べている。
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