一日かけて、京都へ移動。
第二京阪道路の開通にともなって、国道1号線のサブ路線ができているのを知らなかったため、いささか時間をロスした。
明日の朝から、おそらくかなり退屈と思われる講義漬けにならねばならない。
八ヶ岳を歩いている間に、奥秩父の渓流で、遭難者の救助・収容に向かった救助隊員の皆さんが殉職されるという、やりきれない事故が発生した。
遭難された方もお気の毒だが、亡くなられた救助隊員の皆さんに対しては、言うべき言葉が見つからない。
ネットに流れている情報から想像するに、現場は滝川のブドウ沢出合下の悪場と思われる。ここは三段の滝になっているのだが、最も危険なのは一番上の滝下のトラバースである。
もしここで淵に落ちたら、這い上がることはまず不可能だ。
連打されたハーケンに古いザイルがセットしてあることが多いのだが、スリップした際に残置ロープが切れたのか、それとも、手を離してしまったのか。あるいは、ハーケンが抜けたのかもしれない。
遭難には、不運だけでは片づけられない原因があると思う。生き残ったパーティは、それを徹底的に洗い出す義務がある。
だが今回の事故は、遭難者に責任はないにせよ、遭難がなければそもそも起きなかった。そこが返すがえすも、気の毒だ。
沢登りも渓流釣りも山登りも、しょせん遊びである。もっとも大切なのは、自己の力量と遡行・登攀行為の困難さをきっちり把握して、自己の力量を超えない範囲で自重することだと思う。
写真は、2001年にその悪場を遡行したときの自分である。
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