秩父 山の生活文化

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 引き続き、朝の農作業。
 自然薯掘りと、芽の出たニンニクの追肥。去年、多肥にしてうまくいったので、今年も二匹目の泥鰌をねらう。

 読書ノートに、『心の民俗誌』を追加。
 故小林 茂氏の『秩父 山の生活文化』という本を手に入れた。
 560ページの大著だが、豊富な写真と共に、秩父の生活と秩父の生活用具について、あらゆる角度から論じている。
 気の遠くなるほど凄い本である。

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コメント(2)

吉瀬さん こんにちは
小林先生の遺作を取り上げて頂いてありがとうございます。
この本は先生がご存命だったころゲラを見させて頂いていました。
「使用図を挿絵に描いて欲しかったんだよ」と言われたことがあったのですが
私が忙しそうにしていたので遠慮したとのことでした。
今から思えば、無理してでも描いておけば良かったと後悔しています。

この本の中の「背板」の項目は必見です。
豊富な写真と詳細な分類に驚かされます。
今朝、奥様から電話があり、本が出来たとのことで、今度受け取りに行ってきます。
この本は、間違いなく私の座右の書になるはずです。

kurooさん
 過日は、前登志夫の本をお返ししそびれてしまいました。

 自他共に認める活字中毒者の私ですが、そう簡単に読み流せる本ではありません。
 学生時代に、民俗学とは単に調べて分類するだけの学問かと思っていたので、受講を回避したのが悔やまれます。
 ただ、民俗学にもスタンスの違いがあって、古い暮らしを記録し分類するだけの民俗学と、宮本常一のように未来を見据えた民俗学とがあるように思います。

 古い暮らしは、単に古いだけではなく、この列島のその地域で暮らす上で必要な知恵と技術の神髄がそこにあるから、重要なのだと考えています。
 日本列島は、地形・気候が至るところで異なっています。同じ秩父でも、小鹿野と三田川では気温も、土質も異なります。種まきの適期も数日のずれがありますから、それぞれに適した作物の品種も異なるはずです。
 10年以上前に薮高さんに勧められた本(『貧農史観を見直す』)
http://blog-yasutani.xrea.jp/booklog/2009/10/post_354.html
を改めて読んでみたら、江戸時代には尾張一国に、大豆の品種が129種あったと書かれています。

 世界をアメリカ色に染めるグローバリゼーションに対する賛否両論が飛び交っていますが、この列島を日本色に染めるグローバリズムだって、ひどいものだと思います。
 イワナは一種類なのだから、地域個体群など無意味だという話に、釣り人は反感を持ちますが、ありとあらゆる分野で、効率主義の美名のもとで、ローカリズムやマイノリティが圧殺されています。

 日本ほど、多様な暮らしの存在する国は珍しいのではないかと思います。
 農業も、山仕事も、漁業も、地方によって対象作物や魚種があり、いろんなやり方があります。
 多様性こそが、この列島最大の特徴であり、民族の財産なのだと思います。

 先人が培ってきた最高の知恵と技を掘り起こす仕事は、未来を見通すことだと思います。

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