神の虫

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 相変わらず雨が降るので、困ったものだ。
 いつになったら、太平洋高気圧は弱まってくれるのか。

 一昨日出かけた三峰神社で、お札を買ってきた。
 養蚕御守護と書いてあるが、蚕の文字が神の虫となっている。

 桑の葉を食べて貴重な絹糸を吐き、何にも代え難い現金収入を人々にもたらしたこの虫は、秩父地方ではお蚕(こ)さま、と呼ばれた。

 科学的な養蚕方法が確立するまでは、養蚕がうまくいくかどうかは、経験と運に任せるしかなかった。
 古い農書には、蚕に聞こえるところで夫婦喧嘩をしてはならぬと、もっともらしく記されている。
 さほどに、お蚕(こ)さまは、人智を越えた存在であり、神の虫だった。

 秩父地方の養蚕はもはや、風前の灯であるが、この伝統ある産業を守っている方々もいるという。

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私の母も時々「おかいこ様」と言っていました。昭和20年代の話ですが、女子高の同級生に養蚕農家の子がいてそういう言葉を使っていたそうです。
「家屋の一番上の階、一番暖かくて良い場所はおかいこ様で人間は下・・」
うろ覚えですが、そんな話を聞きました。
昔、奥多摩地方では蚕を食べたそうですが(韓国の人も食べますね)、神と奉るこの地方ではそういう習慣はないのでしょうか。

蚕は、温度・湿度に敏感な虫です。
 昔の家は、二階が蚕室になっていて、高窓(屋根の上にある小さな屋根付きの窓)で温度・湿度を調節できるようになっていました。
 だから、二階は天井が低いのが一般的です。

 秩父で蛹を食べたという話を聞きません。
 麻績インター近くの信州の山に行ったときには、蛹の佃煮を買ってきます。
http://blog-yasutani.xrea.jp/blog/archives/2004/12/post_280.html
http://blog-yasutani.xrea.jp/blog/archives/2006/05/post_975.html

 蛾を食べているのを見たという人もいますが、現在は蛾は売ってないです。

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