釣友であり山遊び友だちでもあったTさんご夫妻が、海難事故で逝ってしまった。
今日は奥様のお別れ会だったが、Tさんの遺体はまだ見つかっていない。
海も山も同じだが、アウトドアでの遊びには危険が伴う。
Tさんたちももちろんそれを十分承知していたはずで、彼らの海を見る目に抜かりはなかっただろう。
ふだんは穏やかな山や渓も、荒天の際には、じつに怖ろしい形相を見せる。
平穏そのものの好天の日にだって、いきなりの落石に肝をつぶしたことが何度もある。
いかなる人智も、自然を悉皆把握することは不可能だ。
知力・体力ともに自己を高める努力は必要だが、体力は永遠に維持できるものではない。
目の前の自然に対し自分の力がどれほどなのか、その見極めはとてもむずかしい。
本日いろいろ伺ったところによると、Tさんたちが遭遇したのは人智の及ぶ範囲を超える事態だったらしい。
自然にはそういう顔もあることを承知で、つきあって行くしかない。
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