カジクるのはやめてほしい

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 この日は、大先達に同行させていただいてマツタケ修行。
 何度富士山に行ったかわからないが、今までマツタケに出会ったことはなかったので、まずは基本を習いたいと思って、諸先輩方のマツタケ探しに同行させていただいた。

 まずは「畑」と呼ばれているポイントがあることを、初めて知った。
 五合目付近のいくつかの「畑」を先輩方について歩き、富士山マツタケの発生しているようすを観察した。

 土曜日とあって、おおぜいのきのこ狩人が早朝から林内を徘徊していた。
 マツタケは、他のきのこのように、子実体が地面から発生してから見つけるのでは遅いらしく、名人は地中のマツタケを次々と掘り当てる。
 きのこ探しの常として、いかなる名人にも見落としがあろうから、ビギナーズラックの可能性はゼロではない(幸運にも本日小さなマツタケを見つけることができた)が、その可能性は限りなくゼロに近いと言うほかない。

 話は変わるが、本日だけで数人の入山券監視員の方と会話した。
 それらの人々は、マツタケほしさに苔をむしり取って土壌を掘り返したり、小指の先ほどの小さな個体を大量に採取したり、そこらにゴミを投げ捨てたりする輩の多いことを嘆かれていた。

 「土をカジクるのは自然破壊だ」という言葉が初めは理解できなかったが、よく話を聞いてみると「カジクる」とは土を掘り起こすことらしい。
 将来必ず、入山者を自縄自縛するだろうこのような行為は、やめてほしいものだ。

 本日は、マツタケ探しに神経を集中していたため、他のきのこはあまり目に入らなかったが、記録できた主なきのこは、以下の通り。
 マツタケ、ウツロベニハナイグチ、カラマツベニハナイグチ、ケロウジ、ツガタケ、ショウゲンジ、ヌメリササタケ、アンズタケ、ホウキタケ、カノシタ、ドクツルタケ、モリノカレバタケ、オオキツネタケ、オオウスムラサキフウセンタケ、キノボリイグチ、ハナイグチ、タマゴタケ、ヤマドリタケ、オオツガタケ、ヘラタケ、コゲエノヘラタケ、ベニテングタケ。

 ショウゲンジとツガタケはまずまず。
 カラマツベニハナイグチは至るところに出ていた。

 写真はツガタケ。

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こんばんは。まるで秋も盛りのようなキノコの種類ですね。マツタケは私も一回も採ったことがなくてその感覚が解かりません。確かにマツタケを探していると他のいいキノコを全部見落としてしまうのでもったいないです。前にどなたかのきのこのHPで読んだのですが、道路を走っていてマツタケの生えているのを見つけて採ったという運のいいお話しでした。私もアカジコウだったらかなり遠くからでも見えるんですけどー。これから秋で山に行っても道の両側をチェックしながら、景色も見ながら、道の状態も見ながら、忙しいことです。そしてどこに出かける時も透き通らないビニール袋は必携ですね。

富士山の森は最高に素晴らしいですよね。でもキノコ採りの人が本当に多いです。道ばたにマスタケが大量にうち捨てられているのをみたことがあります。じゃ、採るなよ!って言いたくなります。
ふもとのきのこショップも小指の先ほどの幼菌までも店先に並べてあって、富士山のきのこは絶滅しちゃうんじゃないかなって去年は不安になりました。

ミケさん

 マツタケ探しは、地面の微妙な盛り上がりとかに神経を集中します。
 ほかのきのこが目に入ると、集中力がとぎれてしまいますのでイケマセンね。

uwmさん

 富士山の、苔の敷いた緑色に輝く地面のようすが好きです。
 昨日も見かけたのですが、苔をはぎ取って地面を掘り返して、そのままにしてあるようなところがたくさんあります。
 渓流釣りも同じですが、山に来る人のモラルハザードをなんとかしないと締め出しを食らうのではないかと心配しています。

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