クワシニエフスキ氏と小泉氏

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 昨日のasahi comの記事によると、ポーランドのクワシニエフスキ大統領がイラクの大量破壊兵器問題に関し、米英の誤った情報にだまされたと言っていることに関連して、小泉首相は大量破壊兵器の存在について「今でも私はあると思っていますよ」と述べたそうです。
 彼は市井の一個人ではないのですから、こういう発言をするからにはそれなりの根拠があるはずと思うのです。

 しかしこの問題については、アメリカの調査団長(CIA顧問)でさえ、「脅威はなかった」(Sankei Web)と述べています。
 小泉さんが、上のように「思って」いる根拠とは何か。

 結論的に言えば、この発言の意味するものは、小泉首相(や現政府の高官)にまともな判断力や洞察力など、まったくないということです。
 彼には、イラクに大量破壊兵器が存在するという根拠など何もなくて、ただ単にそのように言えばブッシュが喜ぶだろうと思って適当なことを言っているだけでしょう。

 クワシニエフスキはポーランド国民に対し、(その当否はさておき)イラク派兵の正当性を懸命に説明しようとしています。
 ポーランド軍兵士たちが命をかけてイラクで戦うことの意味をきちんと説明しようとするなら、開戦の口実となった大量破壊兵器問題を正視するのは当然でしょう。
 それは、小泉首相に比べ、政治家としてはるかに誠実な態度だと思います。

 はぐらかしや逆ギレや根拠のないヨタ話の延長で命をかけさせられる日本の自衛隊のみなさんこそ、お気の毒です。

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