近現代史

竹本修三『ぼくの戦後 回想の秩父』

 秩父で幼少期を送った著者による、敗戦から戦後すぐにかけての秩父市内がいきいきと描かれている。

 著者は秩父で生まれ、大学から京都に移られたようだが、自分と正反対の動きをされているのが、不思議だった。

筒井功『新・忘れられた日本人』

 サブタイトルに「辺界の人と土地」とある。

 一読すれば、「辺境」でなく「辺界」と表現した意味がよくわかる。

小松裕『真の文明は人を殺さず』

 田中正造の言葉が今、どういう意味を持っているかを考える本。

城山三郎『指揮官たちの特攻』

 特攻作戦の最初と最後を担った二人の同期生パイロットへの鎮魂歌的作品。

川上徹『アカ』

 1933(昭和8)年2月に、長野県において権力によって起こされた「2・4事件」(もしくは「教員赤化事件)の関係者の当時とその後を追った掘り起こし記録。

鹿野政直『健康観にみる近代』

 近現代の日本で、「健康」がどのように位置づけられてきたかを検証した本。

 著者は、近代史を教えていただいた先生の一人なので、一年間の講義を受けているような感覚で読んでしまう。

麓慎一『近代日本とアイヌ社会』

 北海道旧土人保護法成立に至る政策的流れを整理した本。

 官僚や政治家の中には、アイヌからの土地の収奪を憂慮し、アイヌの日本人化をソフトランディングさせようとした人々が存在した人がわかる。

加太こうじ『関東侠客列伝』

 幕末から近現代にかけて、侠客と呼ばれた人々の実像やその周辺に関する蘊蓄の詰まった書。
 『アウトローの近代史』と比較すると、内容の重厚さを強く感じる。

田中彰『岩倉使節団』

 廃藩置県によって幕藩体制に終止符を打った直後の1871年、岩倉具視以下の明治政府の指導者たちは欧米視察に出かけた。
 帰国はバラバラだが、基本的には1873年である。

佐高信『西郷隆盛伝説』

 西郷隆盛の周辺から見た明治維新。
 研究書ではなく、歴史ノンフィクションである。

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