2000年の梅雨明けと同時に、南アルプス南部を歩いてきました。
椹島から千枚小屋までの樹林帯の登りは、重荷のために、息も絶え絶えでした。
でも、このような花たちのおかげで、登りつづけることができました。
山小屋やテント場は、海の日の前とあって、わりあい、すいていました。
千枚小屋・荒川小屋・聖平小屋は、稜線よりかなり下ったところに位置しているだけあって、湿性のお花畑が、みごとでした。
赤石岳南の百間平界隈も、花数は少ないものの、各種の花が咲いていました。
悪沢岳(わるさわだけ)は、南アルプス南部の最高峰だけあって、花の数も種類も、随一でした。
塩見岳をはじめとする、北部の山々の展望も、すばらしかったし、北側のカールも、荒川小屋の建つ南側のカールも、見ごたえがありました。
赤石岳は、南アルプス(赤石山脈)南部の主峰です。
高さでは、悪沢岳にややひけを取りますが、北に悪沢、南に聖と、どっしりした3000メートル峰を従えた、美しい高まりは、貫禄十分でした。
2000,7,17 千枚小屋への登り
ギンリョウソウは、いたるところで、よく見るのですが、シャクジョウソウは、めったに見ないのです。
ほんとうに、金の杖のようです。
2000,7,17 千枚小屋への登り
ゴゼンタチバナなどとともに、樹林帯の登りで、目を慰めてくれる、ありがたい花。
これが実になり、秋になると、赤く色づきます。
2000,7,17 千枚小屋への登り
ちっとも、目立たない花です。
アカネ科のキヌタソウと、葉っぱは似ていますが、花がぜんぜん違っています。
2000,7,17 千枚小屋への登り
樹林帯で、見なれないランが群生していました。
千枚小屋に備えてあった本で調べたら、ミヤマチドリとわかりました。
2000,7,17 千枚小屋への登り
里山から、樹林帯にかけて、どこにでも咲いています。
花の色は、一見するとグレーなのですが、よく見ると、薄紫色なのでした。
2000,7,18 荒川小屋
ツマトリソウとは、いいネーミングですね。
妻取り草の意ではないとは、思いますが、名前の響きが、心地よいです。
2000,7,17 千枚小屋
湿性お花畑をいろどる黄色の花たちの中で、もっとも大きくて、もっとも鮮やかで、もっとも数が多いのが、シナノキンバイ。
いちばんみごとだったのは、荒川岳カールのお花畑の群落でした。
2000,7,18 百間平
標高が高くても、土壌が湿っているところなら、至るところに咲いていました。
でも、大群落というほどの群落は、見かけませんでした。
2000,7,17 千枚小屋
タカネグンナイフウロも、至るところに、咲いていました。
葉っぱは、ヤマトリカブトの葉によく似ていますが、細かな毛が生えているので、区別できました。