ここでは両神山・二子山に限らず、両神山群から上武山地一帯で見た花を紹介します。
おもな山は両神・二子・父不見・城峰・破風などです。
4月末の両神山では、アカヤシオはようやくちらほらというところでした。
薄川に沿った日向大谷からの登山道は、早春の花がたくさん咲いていました。
父不見(ててめーじ)山で山火事が発生したのは、2000年2月でした。
それまでは、主にスギが植林された山でしたが、19.6haが消失した現在は、遠望すると禿げ山のように見えます。
一帯は、その後の植栽によって、一歩一歩復活の道をたどろうとしています。
2003,4,27 両神山
ヤマエンゴサクは、登山道の道ばたなどで、よく咲いています。
薄紫色やピンクに近いものもありますが、この個体は、透き通ったブルーに近い色をしています。
2003,4,27 両神山
ヒイラギソウは、濃い紫色の、シソ科の花。
湿気の多い半日蔭に群生します。
あまり山奥に行かなくても、河原のような、ちょっとした荒れ地に多いような気がします。
2003,4,27 両神山
ヒメイチゲを見ると、いよいよ深山に来たと感じます。
スプリング=エフェメラルのなかで、もっとも小さな花。
ほとんどのハイカーは、これが咲いていることさえ、気がつかないでしょう。
2003,5,4 二子山
典型的な里山の花。
庭によく植えられている紫色のは園芸種です。
この色が、自然のジュウニヒトエです。
山道の道ばたによく咲いています。
2003,5,4 二子山
新しく植林されたところは、日射しが強く、暑くてたいへんでした。
そんな日なたに、とても小さな、見慣れない花が咲いていました。
調べてみたら、ヒメハギでした。
ヒメハギといっても、マメ科ではなく、ヒメハギ科の植物です。
2003,5,4 二子山
ハルリンドウは、陽当たりのよい草地に咲きます。
道路の路側帯のようなところにも咲きますが、二子山では、頂上の岩稜帯にたくさん咲いていました。
2003,5,4 二子山
頂上稜線でこの花を見たときは、ツクバネウツギかと思いましたが、花の開きかげんが、ツクバネウツギよりずっと狭いのです。
調べてみると、これはコウグイスカグラ。
石灰岩地帯特有の花なのでした。
2003,5,5 父不見山
焼けて荒れたところに咲いていました。
毒草ですが、光沢のあるこの黄色は、とても鮮やかですね。
2003,5,5 父不見山
父不見山でなくても見られる花ですが、焼け残った群馬県側の林縁に咲いていました。
これも有毒。
アセビの木はたくさん生えていますが、花の咲いているのはあまり多くないのです。