櫛形山は、南アルプスの前衛。
高山ではありませんが、中級山岳らしい花々と、一部に面影を残す原生林がみごとです。
6月には、原生林やカラマツ林の林床を埋め尽くす、マイヅルソウやカニコウモリがとても和ませてくれました。
この時期ならではの花もいくつか見られました。
アヤメを見るには、7月中旬。でも、他のシーズンにも歩いてみたい山です。
2003,7,13 櫛形山
櫛形山のビューポイントは、裸山周辺のアヤメ群落でしょう。
キバナノヤマオダマキやテガタチドリも咲いていますが、斜面いっぱいのアヤメが咲く7月中旬の櫛形山は、じつにすばらしい。
2003,7,13 櫛形山
わたしたちは、櫛形林道から登り始めました。
登りはじめから中間までの樹林帯にはずっと、トリアシショウマが咲いていました。
カラマツソウやトリアシショウマは、一見すると白煙のようにも見えます。
ガスに煙る樹林帯で、これらの花がたくさん咲いているようすは、とても幻想的なのです。
2003,7,13 櫛形山
ヤマオダマキは、山地の道ばたによく咲いています。
えび茶色と黄色と、その中間の色のがありますが、比較的高いところに、黄花が多いように思います。
北八ツや櫛形山は黄色。
私は力強いえび茶より、清楚な黄色の方が好きです。
2005,6,18 櫛形山
全く葉っぱのない小さなランが、あちこちに咲いていました。
これはヒメムヨウラン。
無用蘭ではなく、無葉蘭です。
2005,6,18 櫛形山
アツモリソウは目に入らなくて、キバナノアツモリソウがアヤメ平に咲いていました。
咲いていたのは、20株ほどでしょうか。
もう風前の灯火という感じでした。
こうなってもまだ、盗掘する人がいるらしい。
日本の自然はすばらしいが、日本の民度はひどいものです。
2005,6,18 櫛形山
登山道の近くといわず草原の中といわず、至るところに咲いていました。
ミツバツチグリに似た葉っぱですが、花の色は白。
一つ一つの花は可愛らしいし、群生しているようすはまた、とてもみごとでした。
2005,6,18 櫛形山
シロバナノヘビイチゴの群落の中に、混じって咲いていました。
ワチガイソウに似た、小花。
目立たない花です。
2005,6,18 櫛形山
池ノ平駐車場近くの樹林帯に咲いていました。
サワフタギかなとも思いましたが、葉っぱの形が違っていました。
カマナシシモツケとも言うようですが、語源は南アルプスの釜無川かな。チト不明。