十五年戦争

飯尾憲士『開聞岳』

 知覧をはじめとする特攻基地から出撃した、大日本帝国の朝鮮人下士官の思いに迫ろうとしたドキュメント。

山本七平『洪思翊中将の処刑』

 朝鮮半島出身ながら帝国陸軍の将官となり、フィリピンにおける捕虜収容所の責任者として軍事裁判にかけられ、戦犯として処刑された洪思翊中将の裁判にかかわる記録。
 洪思翊に関する伝記的記述はあまり多くなく、裁判過程に多くのページを割いている。

佐高信『石原莞爾』

 石原莞爾の言行を洗いなおした書。

吉村昭『零式戦闘機』

 零式戦闘機の開発から製作・作戦での戦果とその終末までを描いた小説。

 ものづくりの魂とはどのようなものかについて、深く追究されている。

高木惣吉『太平洋海戦史』

 太平洋戦争における、海戦の略史。

吉村昭『戦艦武蔵』

 戦艦武蔵の建艦から沈没までを描いた小説。

 小説とはいえ、武蔵の建造日誌に取材しているので、着工から進水までの描写は圧巻である。

栗原俊雄『戦艦大和』

 進水から5年で沈没に至った戦艦大和とは何だったのかについて、主として聞き書きに依りながら、簡潔にまとめた書。

吉田満『戦艦大和ノ最期』

 著者は大和搭乗時、弱冠21歳、東大卒(繰り上げ卒業だから実質的には学生)の将校だった。

 日本海軍最大・最強の巨艦の中枢部で、副電測士として、刻々と展開する状況・戦況を整理して司令部に集約するという重責を担っていたわけだが、叩き上げの軍人よりも、情報処理能力はすぐれていたかもしれない。

島本慈子『戦争で死ぬ、ということ』

 太平洋戦争(大東亜戦争)における、「死」の諸相を概観した本。

城山三郎『大義の末』

 「(天皇制という)大義に生きる」という確信のもとで人間形成してきた若者が、戦後、どのようにして思想的清算をとげたかを描いた作品。

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