十五年戦争

半藤一利編『日本のいちばん長い夏』

 1945年7月末から終戦にかけての時期に何が起きていたのか、ありえないほど多彩なメンバーによる大座談会の記録。
 座談会が行われたのは、1963年である。

 本の帯に「昭和19年4月1日、私がセブ島で捕らえたゼネラルは『俺は海軍のボスだ』と親指を立てた。そして彼は自分が『コガ』であるとはっきり認めた」などと、センセーショナルなことが書いてある。

秦郁彦他『昭和陸海軍の失敗』

 昭和期の帝国陸海軍の抱えていた問題点について、専門家が議論している。
 こう言ってはまずいかもしれないが、趣味を同じくする人々が傾けるウンチクといった感じで、面白い。

秦郁彦『昭和史の軍人たち』

 昭和期の戦争を指導した30名近い将官・将校のプロフィール。

阿川弘之『井上成美』

 太平洋戦争当時の海軍指導者だった井上成美の戦中・戦後に関するノンフィクション。
 文庫本で600ページ近いとはいえ、井上大将の業績をコンパクトにまとめている。

吉村昭『海軍乙事件』

 帝国海軍最大の不祥事ともいえる機密書類紛失事件の概要を描いたノンフィクション。

秦郁彦ほか『零戦と戦艦大和』

 太平洋戦争の帝国海軍が使用した兵器のうち、特筆すべき技術力の結晶である、零戦と戦艦大和に関する座談会。

 帝国海軍の井上成美大将のインタビュー本と思ったが、井上氏へのインタビューは本書のごく一部だ。

澤地久枝『自決』

 敗戦後、妻子とともに自決した陸軍報道部員、親泊朝省大佐の伝記。

鳥巣建之助『人間魚雷』

 海軍特攻の一環だった回天作戦担当将校による作戦の全体像。
 著者は、作戦自体に対しては否定的であると同時に、作戦をより効果的たらしめるという観点から、軍令部の考え方には批判的である。
 なお著者は、海軍反省会でも、軍令部の責任を追及する立場から発言している。

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