サルナシ酒

サルナシの花
サルナシの実

 サルナシ酒をあけた。

 ご承知と思うが、サルナシは、日本産キウイフルーツ。ちっちゃいけれど、味はキウイとまったく同じだ。

 このサルナシは、群馬県根利川でヤマメ釣りをしたときに摘んだもの。
 目の前にでっかい堰堤と淵があって、増水気味の秋の渓では、第一級の大物ポイント。

 ところが岸辺には、すずなりになったサルナシのツルがからまっていた。こういうとき、私なら、サルナシをえらぶ。

 実はまだ堅いが、キウイ同様、追熟させれば甘くなる。
 サルナシは、酒にするより生で食べた方がうまいのだ。

 小さいのや傷のあるのをえらんで、酒にした。

 色はほのかなこはく色だが、無色透明に近い。
 しかし、味はなかなかのものだ。
 お仲間のマタタビに似ているが、酸味が強いので、かなり果実酒らしい。
 マタタビ臭とキウイのフルーティさを混合して、渋みをブレンドした味、とでも言おうか。

 あの日も、釣れなかったよなあ。
 また、釣りに行きたいなあ。