だいたい、10月中旬に種まきする。
よく発芽するが、冬の間にずいぶん枯れる。
枯れた原因は不明だが、小麦と違って、耐寒性に欠けるのかもしれない。
暖かくなるとぐんぐん伸びて、4月下旬には出穂する。大麦の穂は美しい。
約1ヶ月で成熟する。
収穫・脱穀まではそれなりの手間でやれるのだが、普通の大麦(六条大麦)は脱穀後、家庭では、殻を外すことができない。
精麦機なるものが、かつてはあったし、精米屋で大麦の精麦もやってくれたから、いわゆる麦飯を食べることも多かったのだろうが、今は、相当大量に作付けでもしない限り、精麦は難しい。
そんなわけで、六条大麦を作っても、麦茶にしか利用できなかった。(殻付きの大麦を煎ってすぐに淹れる麦茶はたいへん美味しい)
裸麦は、主として四国や九州で作付けされている大麦の種類だ。
その名のとおり、殻をはすずのはさほど難しくない。これは大きなアドバンテージだ。
これが収穫できれば、残った課題は、フスマをいかに削るかだけだ。
味噌用に買った粒麦を試しにまいてみたら、たった一株だけ、発芽した。
この麦を大切に育てて収穫し、防寒のためにマルチを敷いて、まいてみた。
5月末に成熟すると、スズメが来て食い荒らすので、刈り取って自宅ではざ掛け乾燥。
足踏み脱穀機で脱穀しただけで、一定は脱ぷできるが、残りは叩いて麦籾をはずす。
唐箕がちゃんと動かないので、ゴミは扇風機で飛ばす。
栽培中に混入したカラスノエンドウが入っているのと、一部に脱しきれないノゲが残った以外にはほぼ完全に玄麦化することができた。
玄麦を精白できる機械は高価なので、安価な精米機を流用したが、さすがにきれいに精麦することはできなかった。
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