ノイバラ酒
ノイバラ酒
ノイバラ(赤鞍ヶ岳にて)

 冬枯れの里山にも、見るものがたくさんあります。

 サルトリイバラ、ノイバラ、ツルリンドウなどの実。
 オケラやヤマアジサイや、コウヤボウキなどのドライフラワー。
 ウスタビガの繭。

 今回は、道志村の赤鞍ヶ岳で摘んできた、ノイバラの実の酒をあけてみました。

 色はややうすい黄金色。
 クマリン臭がほのかに香り、かすかな甘みがあります。
 バラの実の鮮烈な紅い色とは、ずいぶん印象のちがった、地味な酒に仕上がっています。

 前日に、友人の山荘でいい酒を飲み、その日は独りで赤鞍ヶ岳に登ったのでした。
 登り始め近くの伐採あと地には、ノイバラなどの灌木が生い茂っていました。
 バラの実を摘むためにザックを下ろすのが、急登のよい小休止になったものです。

 道志や丹沢に、また出かけたいです。

作り方

 バラの実を摘むのは、けっこう根気が必要です。
 摘んできたら、すぐに実をはずして、水洗いします。
 実をはずすのがとてもたいへんですが、こつこつやります。

 ざっと洗ったら、ざるにあげ、しばらく陰干しして水分を完全に切り、バラの実の2倍量くらいのホワイトリカーに漬け込みます。

 実を放置すると酸化するので、1ヶ月くらいで実は出してしまい、コーヒーフィルターで濾して、冷暗所に置いて熟成させます。

 3ヶ月くらいで飲めます。