奥久慈男体山でケンポナシの大木を見た記憶があるが、その時に実はついていなかったように思う。 実がたくさんついてるケンポナシに出会ったのは、北山・峰床山登山道だ。
ミゾレが降っていて、山歩きのコンディションは不良だったが、八丁平あたりまで来るとミゾレは雪に変わり、周囲は樹氷の林と化して、なかなかよい風情となった。 クリの大木や凍ってしわしわになったズミなどを眺めながら、峰定寺をめざしたのだった。
ケンポナシは木にもついていたが、とても手が届かないので、落ちているのだけ拾ってきた。 生で食べてもかすかに甘いが、形が形だけに、食べやすいものではない。
漬け込んでしばらく後に実を引き上げ、2年熟成させたら、こんな感じの酒になった。 色は赤みの入った濃い琥珀色で、極上の美しさ。 砂糖は全く入れないが、ケンポナシ本来の甘みが出て、いい感じだ。
今度ケンポナシを見つけたら、また実を拾って来よう。