ツルリンドウ酒 |
冬枯れの道で、目を楽しませてくれるものに、ツルリンドウの赤紫色の実がある。
こちらは、サルトリイバラと違って、里山でだけ見るとは限らない。 それを見たのは、琵琶湖にほど近い、とある低山だった。 林道によって寸断された登山道を、迷いながら登って下山途中、道ばたに見たことがないほど大量のツルリンドウが実っていた。 リンドウの仲間にしては、花は地味だが、実の色はとても鮮やかで、一目でわかる。 これを酒にするとどうなるか。 漬けこみ当初は、鮮やかな赤紫が浸出したが、1年熟成させると、型どおりの琥珀色に結晶。
野草特有のきつい苦味がほどよく快感である一方、渋みはほとんどなし。 以前は、どこの里山でもツルリンドウの美しい実が、見られたのだろうか。 |