スギヒラタケ

 名前の通り、針葉樹の倒木や切り株に出るきのこ。

 私は山歩きの途中で見るので、ブナ林帯を抜け、コメツガやシラビソなどの生える亜高山帯で見ることが多い。
 ほぼ純白なので、遠くからでもめだつ。

 ウスヒラタケよりカサが薄く、全体に小ぶりで、大群生することは少ない。

 よい香りがして、味も良いきのこだが、2004年に、腎機能の低下している人が食べると急性脳症を発症し、死に至る事例が続出した。
 その年は、スギヒラタケと思われるきのこが大株になって大群生した。
 その年のスギヒラタケは、雰囲気的にはスギヒラタケなのだが、色が純白でなく、かすかにベージュがかっており、かつ、ひだの周縁が多少波打っており、見慣れたスギヒラタケとは、どこか異なる、異様なきのこで、急性脳症のニュースを耳にする前だったが、食べるのはためらわれたことを記憶している。

  • 関連写真 ひだ(2007,11,21 野坂・百里ヶ岳)
  • 関連写真 ひだ(2010,10,4 上州武尊山)

スギヒラタケ(有毒)

1998,9,27 日光