2015年8月アーカイブ

盛夏の白峰三山

 2012年と2013年に白峰三山に行った。
 と言っても、2012年は北岳のみで、2013年は北岳をパスして、間ノ岳と農鳥岳に登った。
 気の済むまで花の写真を撮る余裕に恵まれてないので、いつかじっくり歩いてみたい。
 さすが花の北岳だけあって、花の数と種類は素晴らしい。

ミヤマハナシノブ


2013,8,3 大樺沢

 大樺沢二俣から、奥の二俣や白根御池にかけて、よく咲いている。
 北岳に向かうとまず、この花が出迎えてくれる。

タカネグンナイフウロ


2013,8,5 大門沢下降点

 自生地はミヤマハナシノブと重なるが、湿度のより低いところや草すべりあたりの高地でも咲く。  この個体はとても状態がよい。

ミヤママンネングサ


2013,8,3 白峰三山

 二俣以遠やトラバース道に咲く。  花だけ見れば、ヒメレンゲと区別が難しいが、自生地がまったく異なる。

ハクサンイチゲ


2013,8,3 大門沢下降点

 二俣以遠の大樺沢だけでなく、トラバース道のような湿性お花畑や、稜線でも多少湿度のあるところになら、いたるところに咲く。
 高山植物らしい花だ。

トウヤクリンドウ


2012,8,7 北岳

 北岳ではトウヤクリンドウをよく見たが、間ノ岳以遠では全く見なかった。  時期がずれていたのかもしれない。

ミヤマオダマキ


2012,8,7 北岳

 北岳や間ノ岳の3000メートルの稜線に咲く。  人家の庭に植えられているものと同じだそうだが、とても信じられない。

タカネビランジ


2013,8,3 北岳

 八本歯ノコル界隈の岩場に咲いていた。
 他の場所では、農鳥岳で一度見ただけだ。

ミヤマキンポウゲ


2013,8,3 大樺沢

 湿性お花畑の常連である。  トラバース道にいくつも群落がある。

キンロバイ


2013,8,3 北岳

 これも湿性お花畑の低木。  トラバース道のキンロバイが一斉に開花しているようすは、素晴らしかった。

タカネコウリンカ


2013,8,3 北岳

 トラバース道ではごく普通に見られるが、高山に行けばどこにでも咲いてる花ではない。  だから、この花を見るとかなり、うれしい。

ミヤマムラサキ


2013,8,3 北岳

 岩稜帯や湿性お花畑に咲く。  ワスレナグサに似た花だ。

フタマタタンポポ


2013,8,3 北岳

 トラバース道に咲いていたが、個体数はそれほど多くなかった。
 気をつけて見ていなければ、普通のタンポポかと思ってしまいそうだ。

シナノキンバイ


2013,8,5 大門沢下降点

 これも、湿性お花畑の常連。  大樺沢奥から咲きはじめ、トラバース道や大門沢下降点下などで咲いていた。

タカネヒゴタイ


2013,8,4 間ノ岳

 主として、稜線の砂礫地で咲く。  主稜線を歩けば、ほぼ至るところに咲いている。

ミヤマクワガタ


2013,8,4 間ノ岳

 主稜線の花だが、あまり多くなかった。  濃ピンクがとても鮮やかだ。

チシマギキョウ


2013,8,4 間ノ岳

 主稜線の至るところに咲く。
 イワギキョウよりはるかに個体数が多い。

イワギキョウ


2013,8,4 間ノ岳

 主稜線に時おり咲いていた。  花に、チシマギキョウのような毛がなく、全体的に小ぶりである。

シコタンソウ


2013,8,4 間ノ岳

 シコタンソウなど、そう滅多に見られるものではないと確信しているのだが、トラバース道から見られはじめ、主稜線で一貫して咲いていた。
 小さな花だが、造形の妙には感嘆すべきものがある。

タカネツメクサ


2013,8,4 農鳥岳

 高山の砂礫地にごく普通に見られる。
 あまりに普通すぎて気に留めないことが多いが、大株が開花しているさまは、素晴らしい。

ミネズオウ


2013,8,4 農鳥岳

 高山の砂礫地に咲く低木。小規模だが、金峰山でも見た。
 これもあまり、省みる人がいない。

イワベンケイ


2013,8,4 農鳥岳

 主稜線ではよく咲いているのだが、しっかりした花のわりに、すぐに茶色くなってしまうようだ。  農鳥岳まで来てようやく、いい状態のイワベンケイに会うことができた。

ウサギギク


2013,8,4 大門沢下降点

 湿性お花畑の花。
 草すべりと大門沢への下りに咲いていた。

ハクサンフウロ


2013,8,9 麦草峠

 風衝草原のスター的存在。
 一面に咲き乱れるハクサンフウロに再会したい。

ヤマハハコ


2013,8,9 麦草峠

 ドライフラワーのような感じを受ける花。
 スッキリとして、清楚な花だ。

クモキリソウ


2013,8,9 麦草峠

 樹林帯の入口でひっそりと咲いていた。

イチヤクソウ


2013,8,9 麦草峠

 八ヶ岳連峰の樹林帯のいたるところに咲く。
 いい花だが、写真を撮るのに、這いつくばらなければならない上、よい状態の花は、意外に少ない。

オヤマリンドウ


2013,8,9 麦草峠

 すべて鹿に食いつくされたのか、麦草峠の柵の中にしか、咲いていない。
 花は殆ど開かず、8月中旬には茶色くなってしまう。

ミヤマモジズリ


2013,8,14 夏沢鉱泉

 桜平への林道に咲いていた。
 かつては、奥秩父の林道にもよく咲いていたものだが、すっかり見なくなった。

リンネソウ


2013,8,14 夏沢鉱泉

 桜平より奥の林道に咲いていた。
 これほど容易にリンネソウを見ることができると、拍子抜けだ。

ハナイカリ


2013,8,14 夏沢鉱泉

 8月中旬だが、早くもハナイカリが咲いていた。
 高原の初秋を感じさせる花だ。

コゴメグサ


2013,8,22 麦草峠

 これは低地のコゴメグサである。
 森林限界上のものより花がはるかに小さく、花とは思えないほどだ。

ヤマトリカブト


2013,8,22 麦草峠

 麦草峠の柵の中にたくさん咲いていたが、柵の外には全くなかった。
 トリカブトさえ食いつくすとは、鹿は恐るべき動物だ。

コバノギボウシ


2013,8,22 麦草峠

 これも柵の中の花。
 ギボウシくらいは、たくさん咲いていてほしいものだ。

北八ツ讃花-1

 7月末の北八ツを歩いてきた。
 鹿の食害のためか、オーレン小屋の草原がずいぶん荒れた印象があった。
 それでも、これほどの花を見ることができた。

ウツボグサ


2013,7,26 北八ヶ岳

 ウツボグサは、唐沢橋からミドリ池にかけてのカラマツ林下部で見た。
 一見すると地味だが、この紫色は鮮やかだ。

オオヤマサギソウ


2013,7,26 北八ヶ岳

 あまり目立たないランである。
 これも登山口近くにひっそりと咲いていた。

ズダヤクシュ



2013,7,26 北八ヶ岳


 奥山に入っていくほどに見る花だが、あまりに小さいので、写真にとるのが難しい。

 この時期になると、花殻になっているのも多い。

クリンソウ


2013,7,26 北八ヶ岳

 この時期はクリンソウには遅すぎる。
 ミドリ池から本沢温泉への道にかろうじて、咲き残っていた。

バイケイソウ


2013,7,26 北八ヶ岳

 明るい樹林帯や森林限界上に咲く。
 穂状に咲くコバイケイソウとは、花のようすがまったく異なっている。

クルマユリ


2013,7,26 北八ヶ岳

 オーレン小屋のテント場でたった1輪、咲いていた。
 硫黄岳への道にはもっと咲いていると信じたい。

コマクサ


2013,7,27 北八ヶ岳

 もちろん、根石小屋の前である。
 ご来光を受けて、風に揺れていた。

ミヤマダイコンソウ


2013,7,27 北八ヶ岳

 西天狗より東天狗に多い。
 天狗岳のシンボルと言ってもよい気がする。  ちょっとした風にも揺れてしまうので、写真を撮るのが難しい。

ミヤマオトコヨモギ



2013,7,27 北八ヶ岳


 森林限界より上にしか咲かない。

 これは、なかなか新鮮な個体。

リンネソウ


2013,7,27 北八ヶ岳

 本来は樹林帯の花ではないかと思うが、東西天狗の鞍部でささやかに咲いていた。
 とても小さな花なので、ほとんどの登山者は気がつかない。

イブキジャコウソウ


2013,7,27 北八ヶ岳

 天狗岳ではまだ蕾だったが、稲子岳あたりではほぼ満開状態だった。
 低地でも咲くが、高いところのもののほうが色が鮮やかだ。

タカネニガナ


2013,7,27 北八ヶ岳

 稲子岳からニュウにかけて、露岩の割れ目に根を張る。
 幾何学的な美しさを持つ花だ。

ミヤマウイキョウ


2013,7,27 北八ヶ岳

 ニンジンに似た葉を持つ。
 セリ科の花の見分けは苦手だ。

梅雨休みの編笠山

 梅雨の中休みに、西岳から編笠山に行ってきた。

 地味な山だが、意外に花も多くて楽しめた。

カイジンドウ


2013,6,23 編笠山

 キバナノヤマオダマキなどと林道で咲いていた。
 ウツボグサかヒイラギソウのようだが、カイジンドウだった。

タガソデソウ


2013,6,23 編笠山

 遊歩道に咲いていた。
 ほとんどの人は気がつかない。

ササバギンラン


2013,6,22 編笠山

 登山道下部にたくさん咲いていた。
 可憐な覧だが、よい状態のものは少なかった。

ヒメムヨウラン


2013,6,22 編笠山

 これも、登山道下部の花。
 個体数は少なかった。

キバナノコマノツメ



2013,6,22 編笠山


 登山道中ほどから西岳に至るまで、いたるところに咲いていた。

 沢筋や樹林帯から森林限界まで、自生する範囲がすこぶる広い。

コイワカガミ


2013,6,22 編笠山

 西岳の稜線に点々と咲いていた。
 そろそろ名残の状態だ。

ミヤマハンショウズル


2013,6,22 編笠山

 西岳稜線に咲いていた。
 ミヤマハンショウズルは、湯ノ丸山で見て以来だ。

ミツバオウレン


2013,6,22 編笠山

 八ヶ岳に咲くのはバイカオウレンかと思ったが、ミツバオウレンだった。
 さすがにこの時期には、ほとんど名残の花になっていた。

クロユリ


2013,6,22 編笠山

 青年小屋の庭に咲いていた。
 しっかり保護しないと、鹿の餌食になってしまうだろう。

春も盛りの西上州

 赤久縄山界隈は、御荷鉾林道があまりよくないおかげで、意外に自然が保たれている。
 早春から盛春にかけてのこの一帯は、花盛りだ。

ハルトラノオ


2013,4,29 南小太郎山

 クリンユキフデに似ているが、これはハルトラノオだと思う。
 西上州ではときどき見かける。

トウゴクサバノオ


2013,4,29 南小太郎山

 以前は奥武蔵でも見たが、近年ほとんど見かけなくなった。
 南小太郎山でこれを見たときには、とても懐かしかった。

フモトスミレ


2013,4,29 南小太郎山

 極小のスミレ。
 どこにでも咲く花だが、このあたりでは、足の踏み場もないほどの群落を作る。

ハルリンドウ


2013,4,29 南小太郎山

 奥武蔵の里山でも、ハルリンドウは今でもよく見かける。
 盛春の里山の宝石だ。

キバナノアマナ


2013,5,6 赤久縄山

 キバナノアマナがあるとは思わなかったから、これが点々と咲いているのを見たときには、とても驚いた。
 この群落が、いつまでも保たれてほしい。

コガネネコノメ


2013,5,6 赤久縄山

 雑木林の樹下を黄金色に染める、早春の花。
 この花も近年、減り気味だ。

ヤマブキソウ


2013,5,6 赤久縄山

 大きな群落ではないが、鮮やかで大きな花なので、遠くからも目につく。
 これまた数が少ないので、大切にしなければならない花だ。

ワチガイソウ


2013,5,6 赤久縄山

 赤久縄山には、ワチガイソウが多い。
 花びらの白と雄しべの黒が好対象の、可愛らしい花だ。

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