エンターテイメント

三浦しをん『神去なあなあ日常』

 横浜の高校を卒業した青年が、三重県の林業会社に就職させられ、山仕事と地域の現実を理解していくという小説。

 よくよく考えれば非現実的な部分もあるのだが、山村の現実をよく取材した上で書かれているので、リアリティがある。

黒野伸一『限界集落株式会社』

> 自分が現在暮らしているのは、たぶん「限界集落」だと思う。

 ちゃんと住んでいる戸数も人口も、減っている。

 今後、賑やかになる気配は、ない。

奥田美穂『絵の記録』

 「教員赤化事件」で教壇を追われたのち、東京で社会教育に関する仕事をされたという著者の小説集。

 折り目正しく誠実に自己を見つめた、小説らしい小説で、たいへん読み応えがあった。

城山三郎『大義の末』

 「(天皇制という)大義に生きる」という確信のもとで人間形成してきた若者が、戦後、どのようにして思想的清算をとげたかを描いた作品。

山本素石『つりかげ』

 ヘミングウェイの釣り小説は、急いで読むのが惜しいほどテンポがよく、無駄がなく、誇張や釣り自慢もない。

 井伏鱒二は高名な作家で、釣り小説を多くものしているが、釣り作家ではない。

吉村昭『海も暮れきる』

 尾崎放哉の死にざまを描いた小説。
 かつて読んだことがあるのだが、読書ノートを作っていなかったので、再読した。

新田次郎『武田信玄』

 長編歴史エンタテイメント。
 信玄の生涯をシンパシーをもって描いている。

新田次郎『武田三代』

 長編小説『武田信玄』のエチュード的な位置にある短編集。
 いずれも楽しめるが、「武田金山秘史」が興味深い。

城山三郎『官僚たちの夏』

 1960年代、通産省のキャリア官僚たちがどのように仕事をしていたかを描いた小説。
 登場人物の多くにはモデルがおり、登場する政治家については、それが誰かは素人でも推察できる。

細谷博『太宰治』

 帯に「再入門への招待」とある。
 太宰の生涯を簡単に追いながら、オムニバス風に作品を紹介している。

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