同じく「動物誌」と題された本だが、西丸震哉氏の『山の動物誌』とは読後感がまったく違う。
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同じく「動物誌」と題された本だが、西丸震哉氏の『山の動物誌』とは読後感がまったく違う。
熊野の山里にかかわるエッセイ集。
内容は多岐に渡っているが、山里にかかわるさまざまなことが語られている。
山林労働にかかわるもろもろのことを記録した本。
サブタイトルに、「山びとの民俗誌」とある。
朝日連峰を歩いたとき、どこかで見た観光案内に「空気神社」がのっていたような気がする。
しかし、「神社」というからには鳥居と本殿のある神社なんだろうと思い、さほど興味をひかれることはなかった。
百姓とはほんらい、たくさんの職業という意味なんだろうが、今の日本では農業者という意味で使われている。
岩手県岩泉郡有芸村肘葛地区の暮らし方が、昭和初期から現在にかけてどのように変化してきたかを、丹念な調査によって記録した書。
関越トンネルを抜けてしばらく走ると、湯沢町の異様な光景が見える。
バブル経済のモニュメントともいうべき、リゾートマンション群である。
サブタイトルに「山林労働者の日記」とある。
紀州・熊野の山林労働者だった著者の労働日記。
熊野・中辺路町における、山里の暮らしが淡々と綴られている。
偶然ではあるが、著者が住まわれているという集落に、真夏のある日に、一度訪れたことがある。
サブタイトルに、「ヒエと木の実の生活史」とある。
山村における食とは、いかなるものだったのかという基本的な問題について、今までの歴史学はあまり関心をよせてこなかった。