登山家吉尾弘氏の遺稿集。
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登山家吉尾弘氏の遺稿集。
小西政継氏よりひと世代前、大正〜昭和一桁生まれの世代の先鋭的登山とはどのようなものだったのかを描いた本。
前回の読書ノートで1990年代に高所登山は変貌したらしいと書きましたが、その実態をみごとに語っている山岳ドキュメント。
サブタイトルとして「『鉄の男』と呼ばれた登山家・小西政継の生涯」とあるように、著名な登山家・小西氏の伝記です。
山歩きをしていて、山小屋ほどありがたい存在はありません。
それを痛感したのは、暴風雨の中、単独で甲武信小屋にお世話になったときです。
賢治の山を訪れてみたいという気持ちはずいぶん前からありました。
でも、遠いから、いくつも登れないだろうなと思っていました。
日本アルプスに行かない、そして山小屋にはほとんど泊まらない私ですが、アルプスに関心がないわけではないので、ときどきに目についた本をめくってみたりしています。