歴史一般

吉川金次『鋸』

 日本における鋸について、発生から現在に至るまで、発達過程を丹念に追った研究。

白水智『知られざる日本』

 歴史における山村像、ひいては日本列島史の修正を迫る本。

 かつて自分自身、山村とされる村落を研究対象としていたので、このところ整理されないまま断片的に考えてきたことが、この本にはみごとに整理されているので、たいへんすっきりした。

網野善彦『東と西の語る日本の歴史』

 1982年に刊行された同名の書の文庫版である。

 歴史の記述に、「日本」ということばが特に吟味されることなく使われているが、その実態がいかなるものだったかについて、きちんと検討されていないのではないかという問題提起の書。

網野善彦『歴史としての戦後史学』

 戦後史学史に関連する網野氏の論文・発言・書評などを集めた本。

 わたしが学生として歴史を学んでいたのは、1975年から1979年にかけてだった。

網野善彦『古文書返却の旅』

 歴史学の研究素材(史料)の重要な柱が文献であることに、大きな異論はないだろう。
 わたしも学生時代に、まことにささやかながら史料調査を手伝わせていただいた経験がある。

赤坂憲雄編『追悼記録 網野善彦』

 追悼文で構成された新書を読んだのは初めてだ。
 網野氏の仕事は、それほど衝撃的だったのだと再認識した。

阿部謹也『日本人の歴史意識』

 近代とは、中世(近世)より発展した社会であるという暗黙の了解があります。
 その了解が、社会を科学として研究する学問体系の前提となっているといってもいいでしょう。

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