悪夢1

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 原子力発電所を次々に再稼働し続けた結果、「核のゴミ」が原発敷地内で保管不可能なまで溜まってしまった。
 原発を稼働し続ける限り、「核のゴミ」は発生し続ける。
 再処理後これらをどうするかはまだ決まっておらず、見通しもない。

 日本列島は四つのプレートが衝突することによってできた、いわば事故の産物である。
 この列島は永遠に、地震と火山の噴火に見舞われ続ける運命にある。

 危険極まりない高レベル核廃棄物は、人間が居住する都市部から離れたところで処分するしかない。

 放射性廃棄物に関する有識者会議が最終処分場として選定したのは、福島県と群馬県の境にある尾瀬ヶ原と、青森県・秋田県境の白神山地、岐阜・長野・富山の各県境に位置する飛騨山脈の三ヶ所だった。

 これらは類まれな自然環境が保全されており、日本列島を代表的する景観を有する地域であり、一部委員から異議が出されたが、有識者会議全体としては、エネルギーの安定的な供給はグローバル時代を勝ち抜く経済の根幹であり、国益のために景観が一部犠牲になるのはやむを得ないという認識で一致した。

 これに対し、それぞれの地元地域は強く反発しており、今後予定されているボーリング調査が円滑に実施できるかどうかは、予断を許されない状況である。

 地元は、「ここは昔から自分たちの先祖が暮らしのために行き来し、守ってきた土地であり、国家が蹂躙することは許さない」と言っており、これら地域の自然は国民共有の財産であるという自然保護関係者も多い。
 しかし官房長官は、「エネルギー政策は国策の根幹であるから、作業は粛々と進める」と述べ、地元知事・市長との面会も拒否し続けている。

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2023年8月

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