紅葉の南蔵王再び
- 前烏帽子から後烏帽子 -

【年月日】

2020年10月24日
【同行者】 単独
【タイム】

後烏帽子登山口(6:45)−前烏帽子(9:11-9:47)−後烏帽子(10:38)
−千年杉(12:21)−千年杉登山口(12:42)−後烏帽子登山口(12:55)

【地形図】 蔵王山 遠刈田 ルート地図(マウスホイールまたは左下のズームで拡大・縮小)
【別の蔵王コース】

白石スキー場から不忘山 2017.9.30
賽の磧から熊野岳 2020.8.28
後烏帽子から屏風岳 2020.10.16

 また後烏帽子に行った。
 今回は蔵王の麓にあるえぼしスキー場近くから、ブナ林を行くコースにした。

 広い駐車スペースに自動車が数台とまっていたので、すでに登山者が入山しているのかと思ったが、この日は登山者にほとんど会わなかったので、登山者の車ではなかったようだ。

 ハナから気持ちのよいブナ林をしばらく行く。
 晴れ予報ではあるが、このシーズン初めての本格的な冬型で、南蔵王の主稜線には黒い雲がかかり、尾根の木々が風に揺られてうなっていた。
 あまりいい予感はしない。

ムキタケ(大きな写真)
黄葉のブナ林(大きな写真)

 小阿寺沢を飛び石で渡渉。
 平水なので、困難なし。

 平坦なブナ・ミズナラの林を行く。
 たぶん原生林なので、きのこが出てると思うが、先も長いので、道ばたに出ていたムキタケをいただくだけにして、さっさと行く。

 その先から、けっこうな急登が続く。
 ほぼずっとブナ・ミズナラ林。
 風情はとてもよい。
 下部のブナ林は黄葉の盛りで、とてもきれいだ。

 標高を上げていくと、ブナの葉は落ちて、冬姿に変わっていく。
 かなり上部で、キラキラ光るナメコを見つけた。

 前烏帽子が近づくと傾斜が緩むが、風の音がものすごい。
 ときおりガスがおりてきて、粉雪まで舞ってきた。
 これはだめかなと思いながら、とりあえず前烏帽子まで行った。

ナラタケ(大きな写真)
後烏帽子(大きな写真)

 前烏帽子の大岩に登ってみても、真っ白い空間しか見えない。
 少し先へ進んだが、好転の兆しなし。
 それより、風花混じりの風がひどくて、ちょっと登る気がしない。

 とりあえず、戻って石のすき間に入り、大休止にした。
 ムキタケとナラタケはここでいくらか消費した。

いろいろラーメン(大きな写真)
落葉のブナ林(大きな写真)

 30分ほど休んでいたら、雲が屏風岳の頂稜まで後退して、後烏帽子がよく見えた。
 さほど遠くない。
 元気が出たので、再び後烏帽子に向かった。

ナメコ(大きな写真)
屏風岳(大きな写真)

 このあたりからオオシラビソ林。
 ササの中に入ると、風が遮られてらくになる。
 ササに粉雪がつき始めた。
 傾斜もさほどでなく、ほどなく一週間ぶりの後烏帽子へ。

 秋山沢の紅葉はほぼ消滅して、灰色の世界になっていた。
 雲は屏風岳にかかっている程度だが、風はやはり強い。
 冬型の日に脊梁山脈近くに登るのは、そろそろおしまいだな。

時雪過ぎる(大きな写真)
スギヒラタケ(大きな写真)

 ここでは休まず、景色だけ見て来た道を戻る。
 下山路はスキー場経由の道にした。

 こちらのほうがメインルートなのか、山頂直下からずっと階段が続く。
 歩きにくくはないが、周囲はオオシラビソ林で、スギヒラタケしか出ていない。

 ゲレンデへ出る少し手前で、この日初めてのハイカーに出会った。
 ゲレンデに出ると登山道がわからなくなったので、やむなくゲレンデを下る。
 けっこうな急斜面だ。

雁戸山(大きな写真)
千年杉(大きな写真)

 プリントアウトしてきた紙の地図を前烏帽子の登りで紛失してしまったのだが、ここでGPSのバッテリーも切れてしまった。
 予備電池はもちろん持っているのだが、これをやらかすと、地図データ認証エラーが出て、地図が読めなくなる。
 紙の地図をなくしちゃだめだな。

 針葉樹林帯から出てすぐにゲレンデになったから、ブナ帯を皆伐してスキー場を造成したらしい。
 ずっと下って、千年杉コース入口という道標を見つけ、再び登山道へ。

 ここはずっとブナ林で、いいコースだった。
 千年杉は巨木で、説明板には、樹齢約600年と書かれていた。

 あとで地形図と照らし合わせてみると、千年杉コースは最も最短で、最も風情のよいコースだったようで、正解だった。
 やや樹林が若く、朽ち木は見当たらなかったが、もう少し遅い時期であれば、ナメコが出てるかもしれない。