絶望的なネマガリのヤブ
増川岳往復

【年月日】

2020年9月19日
【同行者】 単独
【タイム】

増川岳登山口(8:41)−増川岳(11:09-11:31)−増川岳登山口(13:24)

【地形図】 増川岳 三厩 ルート地図(マウスホイールまたは左下のズームで拡大・縮小)

 しばらくダートを走って、林道の三叉路を少し直進したところに、登山口と駐車スペースがあった。
 準備していたら、ヤブ蚊が飛んでいたので、やや不審だった。
 山の中にボウフラが湧くところなど、あるように思えなかったから、どこか市街地からつれてきてしまったのかと、最初は思った。

ベニナギナタタケ(大きな写真)
ヒバ(大きな写真)

 クボ状のところから緩やかに登っていく。
 あたりはヒバの自然林で、大きな切り株もあるが、基本的には伐られておらず、巨大なヒバが林立する。
 大倉岳でも天然ヒバを見たが、ここのほうがかなり大きかった。
 ここはゆっくり、ヒバ林を鑑賞しながら行く。

 道は地形図にあるのとは異なり、山腹をトラバースしながら登っていく。
 ネマガリタケが生えてはいるが、特に問題なし。
 ヤマトリカブトもそろそろ終わりそうだった。

 ヒバが少なくなり、ブナが多くなってくる。
 かなり行ったところから、斜面をジグザグに登るようになる。
 急斜面だが、ジグザグなのでさほど大変ではないのだが、ネマガリタケが道にかぶさって歩きにくいところが多くなってくる。
 小尾根状のところになっても、同じような登りが続いた。

ヒバ(大きな写真)
ヒバ(大きな写真)

 主稜線に登りつくと、傾斜は緩むが、笹ヤブは一段とひどくなり、登山道はほとんど見えなくなる。
 道型はなんとか残っているが、ヤブは背丈ほどの高さで、前が全く見えない。

 このような尾根がどこまで続くのか、先も見えない。
 713メートルのピークを過ぎ、増川岳が近くなったはずだが、相変わらず見通しもなく、ヤブはむしろひどくなってきた。

津軽半島東部の山(大きな写真)
松前半島遠望(大きな写真)

 その次の小ピークから初めて、増川岳を見る。
 すでにもう至近距離で、普通なら10分ほどの平坦な尾根歩きで到達できそうなところだが、この日は絶望的な距離に見える。
 撤退しようかという気にもなったが、それはあまり残念なので、頑張って行ってみた。
 一ヶ所、東側がガレたところがあって、津軽海峡と半島東側の山が見えた。
 展望があったのはここだけだった。

 山頂と思しき一帯はいささか開けていて、腰を下ろすことができた。
 ようやく大休止。

 帰りは同じ道を戻ったが、行きよりはマシな感じがした。

 増川川と西股谷が登山口近くを流れていたが、前日に強い雨が降ったのか、いずれも平坦で大きな石も落ち込みもなく、川幅いっぱいに平瀬が流れていて、釣りづらそうな渓だった。