酸ヶ湯温泉から八甲田大岳

【年月日】

2019年9月3日-4日
【同行者】 単独
【タイム】

9/3 酸ヶ湯温泉(11:04−仙人岱ヒュッテ(12:41)
9/4 仙人岱ヒュッテ(4:53)−大岳(5:51)−大岳鞍部避難小屋(6:12-6:17)
   −上毛無岱(7:04-7:09)−下毛無岱(7:28-7:37)−酸ヶ湯温泉(8:25)

【地形図】 雲谷 酸ヶ湯 田代平 八甲田山   ルート地図(マウスホイールで拡大・縮小)

 遠さ故に足が向かなかった八甲田に、思い切って出かけてみた。

 夕方前に秩父を出て休みながら、じわじわと北へ走った。
 この前行った鹿角八幡平インターから黒石インターまで、もうひと走りといったところだった。
 酸ヶ湯に着いたのは午前中だったので、まずは問題なかった。

仙人岱ヒュッテ(大きな写真)
まったり(大きな写真)

 福島県から秋田まで小雨が降っていたが、八甲田に着いてみると、頂稜に雲がかかっていたものの、天気はまずまずだった。
 水がとれなかった場合を想定して水をいくらか多めに持ったため、ザックがやや重かったが、それも大したことはなかった。

 ネマガリタケの中の切り開きを緩やかに登っていく。
 雑木からオオシラビソ林になるが、展望はなく花もない。
 ほぼ最初から、硫化水素の匂いが漂っている。

 あたりがややガレてきたところで、沢を渡る。
 ここは硫化水素臭が強い。
 近年になって硫化水素が噴出し始めたのか、ササと立木が一斉に枯れたところもあった。

 ほぼ尾根の上という感じの、開けた平坦地に出ても、流水は続く。
 すでに森林限界を出て、灌木帯に入っている。
 木道が出てきて湿原に出たのちしばらくで流水を渡ると、オオシラビソに囲まれた避難小屋に着いた。

 先客なし。
 その後も同宿者は来なかった。
 きれいに整頓されていて、感じがよく、たくさん泊まれそうな小屋だった。

 まずは米とぎ。
 水場は避難小屋分岐のやや東にあるのだが、樋からは出ていなかったので、流水から汲んだ。

ダイモンジソウ(大きな写真)
鏡沼(大きな写真)

 コーヒーを入れてまったりしていると、疲れが出てきた。
 うどんを食べて、アルコール飲料をちびりちびりと飲んでると、眠くなり、少しうとうとした。

 目が覚めたときにはまだ明るかったが、米を炊くのが面倒になったので、ロングドライブの疲れもあって、そのまま眠った。
 風がそこそこ吹いていたが、明け方にはおさまった。

 翌朝は明るくなる少し前に起きて、飯を炊いて食べた。

 ザックを背負い、外に出てみると、雲が多少あるものの、よく晴れていた。
 湿原を横切って小岳の分岐を見送ると、傾斜が出てくる。
 ウメバチソウがたくさん咲く登りだ。

 登っていくと、森林限界を越えて南側が開けてくる。
 南八甲田の山々のむこうに十和田湖もわずかに見えていた。
 足元には、昨晩泊まった仙人岱の小屋が見えていた。

 ご来光を見ることはできなかったが、高田大岳の左に太平洋が見え、太陽本体と海に反射した太陽とがひかっていて、きれいだった。

コバノギボウシ(大きな写真)
乗鞍岳(大きな写真)

 急な登りはすぐに終わり、大岳に着く。
 ここも好展望。

高田大岳(大きな写真)
青森湾を望む(大きな写真)

 眼下に大岳避難小屋。
 登山口に改修工事中とあったが、内部だけの改装らしく、普通にたっていた。
 彼方には青森平野と青森湾が望まれた。
 西側には岩木山が見えていたはずだが、雲に隠れていた。

 ここまであまり歩いていないので、休まず北へ下る。
 ひと下りで避難小屋。

 ベンチに腰を下ろした途端、ヘリコプターが飛んできた。
 小屋に職人さんが泊まっていて、資材の荷降ろしをするのかと思い、急いで小屋前の広場から離れたら、ヘリは自分のすぐわきでホバリングし、職人さんが降りてきた。
 ここの職人さんは、ヘリで通勤しているのだった。

 すぐに腰を上げて下り始めたが、その後ヘリは何度も飛んできて、大量の荷を運んでいた。
 ヘリのスピードとはすごいものなのだった。

毛無岱(大きな写真)
毛無岱(大きな写真)

 しばし下ると、上の毛無岱。
 至福の湿原では、草紅葉が始まっていた。
 岩木山が少しずつ姿をあらわし始めたが、結局、雲はとれなかった。

 階段を下ると下の毛無岱。
 木道のそばに池塘があってこれまた、至福の風景だ。

ウメバチソウ(大きな写真)
酸ヶ湯(大きな写真)

 コースが南へカーブすると、樹林帯に入る。
 おおむねオオシラビソ林だが、下部ではブナ林も出てくる。
 ヌメリツバタケモドキをいくらか見たが、思わしいきのこは出ていなかった。

 酸ヶ湯には8時半ごろに着いた。
 入浴開始時刻が9時だったので、少し待って大浴場で汗を流した。
 とてもいいお湯だった。

 午前午後と、三内丸山遺跡と弘前城を見学したので、帰宅したのは翌早朝になってしまった、