湯浜温泉から栗駒山

【年月日】

2018年6月23日-24日
【同行者】 単独
【タイム】

6/23 駐車スペース(9:32)−三浦旅館(9:40)−天狗平(13:21-13:50)
   −栗駒山(14:12-14:15)−須川高原温泉(15:49)
6/24 須川高原温泉(7:28)−湯浜分岐(10:55)−三浦旅館(11:58-12:19)−駐車スペース(12:31)

【地形図】 軍沢 桂沢 切留 栗駒山   ルート地図

ブナ林の道(大きな写真)
ブナ林の道(大きな写真)

 東北道を休み休み走って、湯浜温泉入口には9時過ぎに着いた。
 まずは母沢へ下るのだが、早くもブナ林で、よい感じだった。

 増水時には渡れなそうな橋を渡ってしばしで三浦旅館。
 ここまで車道はついていないから、庭におかれたヤエンは、現役で使っているのだろう。

 ここで登山届に記入。

 その先はもうずっと、ブナの原生林だ。
 花は少ない。
 タニキキョウが咲いているが、多くの人はこれを見ないだろう。

 早春の花はすでに花がらだ。

 白桧沢の手前に山の神の石塔。
 これに拝礼して沢を渡り、少し登ると長い平坦地となる。
 ウスヒラタケがあちこちに出ていた。

 葉の展開したミズバショウの群生した湿地帯などを抜けていくと、登山口付近で花がらだったミツバオウレンやズダヤクシュ・マイヅルソウなどが、しだいに花盛りになってくる。

ミツバオウレン(大きな写真)
ヒナザクラ(大きな写真)

 やや傾斜が出てきて、ゴロ石の多いところを登っていくと、ネマガリタケの中の切り開きとなる。
 タケノコがたくさん出ていて、丹念に探せばよさげなものもありそうだったが、巨大な熊糞があったりブナの小枝が散乱していたので、ここはとっとと通過するに限るとみた。

タテヤマリンドウ(大きな写真)
イワカガミ(大きな写真)

 樹木の丈が低くなってきたと思うと、虚空蔵山西の雪田に出た。
 ここは素晴らしいところで、雪が溶けて間もないところでは、ヒナザクラ・タテヤマリンドウ・イワイチョウ・イワカガミが乱れ咲き、ミズバショウも咲き始めたところだった。

 木道をぽくぽく歩いて、虚空蔵山北の灌木帯。
 ここからは、イワカガミ・アカモノ・オノエランの道だ。

ミズバショウ(大きな写真)
オノエラン(大きな写真)

 主稜線が近くなると、栗駒山が見えてくる。
 ふと思い返せば、三浦旅館からここまで4時間近くだが、ちっとも休んでいない。
 どっと疲れてきたが、もう少しなので、休まず行く。

 稜線に出れば展望絶景で、水蒸気はやや多いものの、世界谷地湿原や栗駒山南面の広大なブナ林が見渡せた。
 天狗平まで来て大休止。
 風がやや強いので、火山観測装置のわきで休んだ。

アカモノ(大きな写真)
ムシトリスミレ(大きな写真)

 ここまで一人のハイカーにも会わなかったのだが、目の前を何人もが行き過ぎる。
 ザックを背負い直して、山頂へ向かう。

 北側には、焼石岳と鳥海山が見えた。
 鳥海山はスッキリと見えたわけではなかったが、素晴らしく形がよくて、魂を吸われる思いがした。

 この日の宿の須川温泉まで下らなければならないので、山頂ではあまりゆっくりせず、北へ向かった。
 名残ヶ原からは、焼石岳を背景にワタスゲが真っ白で、美しかった。

 須川温泉には、ちょうどよい時間に着くことができた。

 今回は食券付き自炊棟泊。
 食材を背負って山越えすることを考えれば、食事を出してもらえるのはありがたい。
 さすがに疲れたが、温泉と食事と缶ビールで、元気を回復することができた。

鳥海山(大きな写真)
ミネザクラ(大きな写真)

 翌朝は、食事をいただいて直ぐに出発した。
 夜半には風鳴りが聞こえていてどうなるかと思ったが、明けてみるとよい天気だった。

焼石岳(大きな写真)
須川温泉裏(大きな写真)

 名残ヶ原へは尾根コースを行った。
 サラサドウダンやタニウツギが満開。
 やや登ったところでは、ミネザクラも咲いていた。

 前日の昭和湖は雲が多めだったが、この日は青空が背景で、不思議な水色が引き立っていた。
 こちらは北面の登りなので、南側では花がらだったショウジョウバカマがちょうど満開だった。

名残ヶ原(大きな写真)
昭和湖(大きな写真)

 天狗平を過ぎれば、またも静かな道となる。
 前の日には疲れてしまってよく見なかったハクサンチドリやオオバキスミレが、たくさん咲いていた。

ショウジョウバカマ(大きな写真)
ハクサンチドリ(大きな写真)

 雪田あとを抜けると、タケノコ地帯である。
 熊に見られているような感じもしたが、よさげなところを数本いただいていった。
 傾斜のあるところから先のブナ林では、タケノコも伸びてしまっており、熊の気配もなくなった。

たけのこラーメン(大きな写真)
三浦旅館

 この日は湯浜分岐の小広場で休んだ。
 いただいたタケノコはここで消費。
 ヒラタケの出た立ち枯れを帰りに見落としたのはもったいなかった。

 三浦旅館で入浴させていただいた。
 じつに素晴らしいお湯で、二日間の疲れが一気にとれた。