白石スキー場から不忘山

【年月日】

2017年9月30日
【同行者】 単独
【タイム】

白石スキー場(7:59)−渡渉点(9:42-9:47)−水引入道(10:44)
屏風岳(11:36-11:55)−南屏風岳(12:24)−不忘山(13:06)
不忘の碑(13:16)−白石スキー場(14:52)

【地形図】 蔵王山 不忘山 遠刈田 白石   ルート地図
【別の蔵王コース】

賽の磧から熊野岳 2020.8.28
後烏帽子から屏風岳 2020.10.16
前烏帽子から後烏帽子 2020.10.24

ヤマザクラ大木(大きな写真)
ブナハリタケ(大きな写真)

 白石スキー場の広大な駐車場に自動車をとめた。
 休憩施設で登山届に記入し、道標に従って水引コースヘ向かう。

 天気はよさそうだったが、スキー場から望む稜線には雲がかかっており、雨具を着るほどではないが、時雨が落ちてきた。

 しばらくゲレンデを歩き、雑木林に入っていく。
 ブナもあるが、大きなヤマザクラが目を引いた。

 尾根を越え、登下降しながら、コガ沢沿いに出る。
 右岸沿いの道は意外に長い。
 ブナハリタケやナラタケがポツポツ出ていた。

 樹林越しに、紅葉した水引入道方面が見えてくる。
 晴れてはいるが、雲の流れがすこぶる早く、稜線に出てからの風が思いやられた。

 水場になりそうな細流を渡ると、コガ沢の支流を飛び石で渡る。
 その先は小ゴルジュになっていて、鎖がかかっている。
 ここは慎重に行く。

 ヒトマタギ状に狭まったコガ沢を渡ったところで小休止。

ガマズミ(大きな写真)
屏風岳の稜線(大きな写真)

 いきなり鎖の掛かった岩溝登りなので、やれやれと思うが、岩場はそこだけで、あとは激しく急な斜面をひたすら登っていく。
 ガマズミが美しく色づいていた。

 樹林帯の紅葉は、まだまだだった。

 傾斜がやや緩むと大日向のガレ場に出る。
 ここからしばらくは、猛烈な風に見舞われた。

 ここまでフリースできたのだが、化繊のインシュレーションジャケットを重ね着し、風で飛ばされないよう、ストックをつきながら登った。
 不忘山や屏風岳の斜面は、美しく紅葉していたが、強風のため、カメラを構えることもままならなかった。

屏風岳(大きな写真)
水引入道(大きな写真)

 大日向を過ぎ、水引入道のピークに立てば、立っていられないほどではなくなった。

 紅葉の尾根を水引平へ下る。
 鞍部には小さな池塘があって、甘露な景観だった。

 屏風岳へはまたしばし急登だが、風はない。
 このあたりのエゾリンドウはほぼ咲き終わっていた。

水引平から屏風岳(大きな写真)
屏風岳から水引入道(大きな写真)

 主稜線に出たあとの風も心配だったが、尾根は背丈程度の灌木帯で、全く問題なかった。
 屏風岳まで行って大休止。

 屏風岳から南屏風岳へはハイマツと笹の斜面になる。
 中央蔵王方面の緩やかな稜線が望まれる。
 何人かのハイカーとすれ違うが、多くはエコーラインから来た人たちだった。

 ほとんど傾斜のない道を南屏風岳まで来ると、紅葉をまとった不忘山がよく見える。

エゾリンドウ(大きな写真)
南屏風先から不忘山(大きな写真)

 ここからは、ややガレた斜面を下る。
 エゾリンドウだけでなく、ミネウスユキソウやイワインチン・ウメバチソウも枯れ姿だったが、どういうわけか、ハクサンイチゲが盛んに咲いていた。
 紅葉は少ないが、タカネバラやメギの実が赤く色づいていた。

 中間ピークから不忘山へは、風がまた激しくなる。
 尾根の痩せたところもあるので、ここは慎重に行く。

ハクサンイチゲ(大きな写真)
直下から不忘山(大きな写真)

 直下から見た不忘山は、なかなかカッコよい。
 急なところを登りきると、蔵王権現を祀った石祠。
 ここが蔵王山の一角だということを思い出す。

 山頂は遮るもののない好展望のピークだったが、風が強いので、休まず下る。
 少し下ったあたりの紅葉もよかった。

 不忘の碑のあるところで、硯石方面への道に入らないよう、注意して左折。
 尾根でも谷でもないところを下っていくのだが、登山道がはっきりしているので、問題はない。
 下るにつれて、紅葉はなくなって普通の樹林帯となる。
 このあたりのエゾリンドウはまだ、盛んに咲いている状態だった。

下山道(大きな写真)
青麻山(大きな写真)

 弘法清水は単なる水たまりなので、現状では、水場としては使えない。
 赤土の滑りそうな道がずっと続く。

 下部では、登山道改修工事が行われていて、作業員の人たちが働いておられた。
 傾斜が緩むと、かなり歩きやすくなり、ユキトリ沢を渡るころには、周囲もごく普通の雑木林となる。

 左に道標のない分岐があった。
 白石女子高小屋あとへの正式なルートは直進だが、おそらくショートカット道と思って、ここは左の細い道に入った。
 思った通り、10分ほどでゲレンデに出る。

ツリガネニンジン(大きな写真)
マツムシソウ(大きな写真)

ウメバチソウ(大きな写真)
センブリ(大きな写真)

 雑木林歩きのほうがよかったかとも思ったが、ゲレンデにはツリガネニンジン・マツムシソウ・センブリ・ウメバチソウなど、秋の草花が咲いていて、意外に楽しめた。

 水引コースとの分岐まで戻ったころに、雨がいくらか降り出した。
 濡れる前に自動車のところへ戻れたので助かった。