大鳥池から以東岳周回

【年月日】

1997年8月13〜15日
【同行者】 2人
【タイム】

8/13 泡滝(11:40)−大鳥池(2:40)
8/14 大鳥池(6:20)−以東岳(8:40)−オツボ峰(10:40)−
  大鳥池(1:15)
8/15 大鳥池(8:00)−泡滝(12:00)

【地形図】 大鳥池

大鳥池
以東岳から見下ろす大鳥池

 朝日鉱泉を出発して、大鳥池登山口の泡滝ダムへ。
 けっこう急いだが、3時間ほどかかった。

 待ち合わせていたFFISHのKaさん、Kuさん、Mさんと合流し、3日分の荷物を背負って東大鳥沢沿いの道を行く。
 みなさん若いので、先行してもらった。

 はじめは岩盤を削った道なので暑かったが、ブナ林の中にはいると涼しくなった。
 下に見える東大鳥沢も、いい沢だ。

 冷水沢と七ツ滝沢の吊り橋をわたり、苔の生えた、うまい水の出る水場を過ぎると、しばらくで七曲の急登。

 ジグザグに高度を上げていくと、登山道の上の生きたブナの根ぎわに、トンビマイタケの大株。

 惚けたトンビマイタケはよく見たが、ちょうど食べごろのは、初めて。
 ひとかけらで、買い物袋いっぱいになった。
 5キロぐらいか。
 このトンビマイタケを5人で二日間、飽食した。

 大鳥池には、3時間ほどで着いた。

 以東岳に向かったのは、翌日。

 やっと快晴。
 雲一つなし。

 登りは、直登コース。  タマガワホトトギス、ジャコウソウ、ズダヤクシュなどが咲いており、アカハラやクロジ、メボソムシクイなどが鳴いていた。

 ここも急登だが、荷が軽いせいもあって、中ツル尾根ほどひどく感じない。
 雪が多いところなので、ブナ大木はなく、下に向かって生えた若木ばかりのところだ。

 ほどなく、森林限界を超え、大鳥池を足元に見下ろす傾斜湿原に出た。
 エゾリンドウ、ミヤマリンドウ、イワショウブくらいしか咲いていないが、快晴微風、爽快この上なかった。

 頭上に見える以東小屋がどんどん近づいてき、小屋のわきを通って山頂までは、出発から2時間半もかからなかった。

 さすがすばらしい展望で、北に月山と鳥海山、南に飯豊、磐梯、吾妻。
 東に大朝日を盟主とする、朝日連峰の大観と船形山塊。
 西は日本海。
 とても見飽きない景色だった。

 ハイマツとシャクナゲの中の展望絶佳の切り開きを、ゆるゆるとオツボ峰方面に向かう。

 右は深く切れ込んだ八久和川の源流。
 ところどころにある雪田あとは、ニッコウキスゲ、キンコウカ、ハクサンフウロなどのお花畑になっていた。

 足元には、コキンレイカ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマリンドウ、イソツツジなど。

 オツボ峰を過ぎると、あたりは、ハクサンイチゲ、タカネマツムシソウ、ウメバチソウ、エゾリンドウなどが咲き乱れるすばらしいお花畑。
 ことにタカネマツムシソウは、尾根を薄むらさきに染めるほどの花数で、そのなかを、ベニヒカゲが乱舞していた。

 天気がいい上、時間がたっぷりあるので、いくら見ても見飽きない花や景色を、飽きるまで眺める。

 三角峰手前の水場には、イワイチョウなどに混じって、ヒナザクラやキンコウカ、チングルマなど、初夏の花が咲いていた。

 あとは、ミヤマママコナの咲く急なところを下るだけだった。
 結局、下るのに登りの倍の5時間もかけた。

 その日は、初めてイワナを毛針(テンカラ)で釣った。
 やったね。

 翌日下山。
 今度は、ウスヒラタケの群生を見つけた。

 FFISHのお三人と分かれて、鶴岡に向かい、温泉に入ったあと、飯豊を眺めながら関越道に向かった。