三増峠妄想登山
−三増峠から津久井城山−

【年月日】

2023年2月2日
【同行者】 単独
【タイム】

根小屋駐車場(9:02)−雨乞山(10:33)−志田山(11:03)−三増峠(11:21-11:55)
−久保田酒造(12:50-12:56)−根小屋駐車場(13:20)−本曲輪(13:53-14:06)
−諏訪神社(14:42)−根小屋駐車場(14:48)

【地形図】 八王子 上溝 青野原 与瀬  ルート地図 (マウスホイールで拡大・縮小)

 根小屋駐車場から歩き始め。
 住宅街の中だが、関東ふれあいの道の道標があるので助かる。

城山 
三増峠の地蔵

 尻久保川を渡り、高架をくぐって、車道から下ると久保田酒造で、登山道はその裏手についている。
 なにかの工事現場から再び住宅街に出て道路を渡ると、首都圏自然歩道に入っていく。

 ごく穏やかな植林の道。
 気温はさほど低くないはずだが、樹林のため陽が射さない上、北側斜面の歩きなので、いささか寒い。
 雨乞山も寒いピークだったので、休まずスルー。

 その先も志田森・志田山と、特徴のない山道が続いて、三増峠。
 林道が通っているが、大休止できそうなのはここしかないので、道ばたで腰を下ろした。

三増峠の馬頭尊
久保田酒造

 三増トンネル北へは道がないのでヤブ下りするつもりだったが、かなりひどいヤブだった。
 南東へのハイキング道は生きていたので、こちらを下り、南側からトンネルを歩いた。

 その先しばらくは車道歩き。
 工事現場からもと来た道に合流して、久保田酒造で買い物。
 ずっしり重くなったザックを背負って、駐車場に戻った。

本曲輪から高尾山塊遠望
築井城址碑

 不要な荷をおろして、城山へ。
 中学生の遠足と鉢合わせてしまい、広場は賑やかだった。

 この山は、登山道に緑色のカーペットが敷いてあって、びっくりした。
 分岐がたくさんあるのだが、どんどん登って主稜線へ。

 あちこちに曲輪があって、滝山城を彷彿とさせるが、城郭の比高は滝山城より大規模かもしれない。
 本曲輪の手前によく保存された堀切。
 本曲輪はそこそこ広い削平地で、中央に土塁があって、でっかい石碑が建っていた。
 ここで小休止。

双体地蔵
諏訪神社

 下山は、周回道をとる。
 こちらにカーペットは敷いてないが、やはり、よく整備されていた。

 ヤブの中に「築井城址」なる大きな石碑があった。
 横浜貿易新報社建立とあるが、どういう経緯で建てられたのだろうか。

 諏訪神社に立ち寄るつもりで、尾根北側への道に入る。
 目の下は城山ダムで、大垂水峠から降りてきたときに下山したところだ。

 諏訪神社はいくさ神だから、根小屋地区の鎮守にふさわしい。
 境内は小さいが、杉木立はとても大きく、特に拝殿わきの一本はおそらく樹齢数百年と思われるから、戦国時代の風景を見て、こんな会話を耳にしたかもしれない。

(氏照から津久井城主・内藤氏への伝令) 申し上げます。信玄めを三増峠へ追い上げたから挟み撃ちにする。直ちに出陣せよとの殿さまよりお言葉です。
(内藤) うん。大儀であった。氏照さまによろしくな。
(伝令) 直ちにご出陣を。
(内藤) うーん。考え中。
(伝令) 考え中って・・。信玄めは小田原に放火し、女や子どもをさらって逃げ帰るところですぞ。キャツの息の根を止めるチャンスは今しかござりません。
(内藤) だから考え中だって。
(伝令) そんなバカな。


(内藤) おれは動かん。守りを固めるのだ。城内には誰も入れるな。
(家来) あとで氏照さまに叱られますぞ。
(内藤) たわけ。氏照さまには謝っておけばよい。ここは信玄に貸しを作るのだ。我らの小さな国を守るには、あちこちの殿さまに貸しを作る以外にあるまいが。

 ひさびさのロングコースだった。