ミツマタの尾根
− ミツバ岳から権現山 −

【年月日】

2017年4月15日
【同行者】 単独
【タイム】

駐車スペース(8:46)−ミツバ岳(10:18-10:55)−権現山(11:41)−権現山入口(12:55)
−駐車スペース(13:12)

【地形図】 山北 中川  ルート地図

 丹沢湖は遠いと思っていたが、それほどでもなかった。
 駐車スペースには、大砲のようなカメラを三脚にのせて、山肌の梢を見上げる一群の人々が、くつろいでいた。
 丹沢湖畔のヤマザクラは、ちょうど見ごろだった。

丹沢湖(大きな写真)
フデリンドウ(大きな写真)

 いくらか西へ歩けば、滝壺橋の登山口で、こちらのほうが広い駐車スペースがあった。
 雑木林と植林の小尾根なのだが、下草が少なく、山が痩せた感じがする。
 フデリンドウが、小さな花を点々と咲かせていた。

 植林地を登っていくと、ミツマタが点々と咲いていた。
 下部のミツマタは、いささか白く色あせていたが、上部ではどうなっているか、楽しみだった。
 どちらかと言えば、若木が多かったので、最近になって植栽されたのかとも思われた。

雑木林1(大きな写真)
雑木林2(大きな写真)

 けっこうな急登だが、ジグザクに登っていくので、さほど苦しくはない。
 かなり上部まで行くと、ケヤキの大木が何本か、目を引いた。

 ミツバ岳の肩あたりから、ミツマタ純林と言っていいほどの群落となる。
 盛りをやや過ぎた感じではあったが、まずまず満開の、すばらしい開花具合だった。

大ケヤキ1(大きな写真)
大ケヤキ2(大きな写真)

 ミツバ岳に展望はないが、ここで大休止。
 ハイカーがちらほらいて、ミツマタを鑑賞していた。
 どういうわけか、ここはヤマガラが多く、何羽ものヤマガラがさえずりを競っていた。

ミツマタ1(大きな写真)
ミツマタ2(大きな写真)

 権現山へは、緩やかな尾根を行く。
 ブナやカエデ類の雑木林だが、芽吹きは始まったばかりだ。

ミツマタ3(大きな写真)
ミツマタ4(大きな写真)

 権現山からは、南東尾根へ。
 道不詳との看板もあるが、道標完備の立派な道が下っている。

 ミツバ岳ほどではないが、ミツマタの群落がちらほら出てきて、まだ楽しめた。
 こちらではヤブツバキが盛りで、落花が登山道を彩っていた。

 急降下とスローな下りを繰り返しながら高度を下げ、植林地が多くなる。
 もう十分収穫できる太さになった杉が間伐されて、切りそろえて、残った木の足元に積んである。
 これがこのまま朽ちてしまうのでは、あまりにもったいないではないか。

奇杉1(大きな写真)
奇杉2(大きな写真)

 この下りで、杉の奇木を見た。

 一本は、いったん下に垂れ下がった枝が、再び上を向いて伸びていた。
 もう一本は、伸びた幹が弧状になって着地し、そこで再び根を出して、幹を伸ばしており、取り木しようとしたあと、切り離すのを忘れたような姿だった。

 湖畔道路に降り立って、駐車スペースまで、すぐだった。
 自動車の横で身仕舞いしていたら、朝と全く同じ姿で、大砲のまわりにいた中の一人が、「飛んだ!!」と叫んだ瞬間、全員が素早く大砲にとりついた。
 山肌を見上げたが、なにが飛んだのか、わからなかった。