富士山の大展望を満喫
- 石割山 -

【年月日】

2003年11月23日
【同行者】 Uさん
【タイム】

不動明王社(7:45)−石割神社入口(8:30-8:45)−石割神社(9:30)
−石割山(9:45-10:08)−<大休止>(10:40-11:55)−
御正体山分岐(12:35)−山伏峠(13:04)

【地形図】 御正体山

マユミと富士山
マユミ

 山伏峠に自動車をデポし、不動明王社前までサイクリング。
 風はほとんどないが、空気は冷たい。

 しばし車道を行くと、石割神社入口の駐車場。
 ハイカーだか参詣者だかよくわからないが、とにかくおおぜいの人々が準備体操なんかやっていた。

 ここからは、えんえん長い石段を登る。
 見るべき花も少なくなったが、ホタルブクロが一輪、名残の花を咲かせていた。

 階段登りは単調だが高度の上がるのは早い。
 登りついた平坦地には、石割神社の能書きが書かれた看板とあずまやがあり、疎林ごしに富士山の大展望が広がった。

 その先はオフロードバイクの轍もある、緩やかな登り。
 尾根道なので、富士山がずっと見え隠れしていた。

 途中、ヘキサチューブをかぶせた新しい植林地を通る。
 ヘキサチューブとは、シカによる食害防止のため、苗一本一本にかぶせる防護筒だが、夏の間に苗が蒸れて弱る問題点がある。
 またここのチューブは1.2メートル程度の高さだが、シカ害を完全に防止するには1.7メートルは必要だという。
 チューブの中をのぞいてみると、苗はずいぶん枯れていた。

 石割神社の奥の院は、割れた巨石の前に置かれた祠。
 神社の前の小広場には、カツラの大木が2本。
 カツラは沢筋に多い樹木なので、ちょっと珍しい。

 ご神体の巨石の割れ目は順路の表示に従って、右回りに回ってみたが、大きなザックを背負ったままでは通れないだろう。

 神社からひと登りで、石割山。
 ここの展望はすばらしく、真正面に富士山の大展望が広がった。
 6〜7合目あたりから上は完全に冠雪しており、真っ青な空を背景に、雪化粧した富士山の立派さ・美しさは、とてもことばでは言い表せない。

 ハイカーが次々に登ってき、にぎやかになったので、われわれは山伏峠方面に出発。
 こちらの縦走路を歩くハイカーはほとんどいなかったが、朽ちた指導標が随所に立っていて、かつてはずいぶんにぎわったハイキングコースなのだろうと想像された。

 自動車を使ったアプローチが一般的になる一方で、列車やバスなど、山歩きに利用できる公共交通は衰退の一途をたどっている。
 それがコースの盛衰にも、ずいぶん影響していると思う。

 とにかくこのコースは、明るく好展望の、よいコースだった。
 尾根の上には、至るところにマユミがどっさり実っていて、まるで赤い花が咲いているようだった。
 ツルウメモドキの赤と黄色の実も、ずいぶんあちこちにあった。

 時間はまだ早いが、登山道から少し離れたピークで大休止。
 ラーメンを食べワインを飲むと、思わず眠ってしまったが、身体がちっとも冷えないほど、暖かな日だった。

 大きなツガの生えているところが、山伏峠への分岐。
 山伏峠へ下るのは2年ぶりだった。