谷川岳から茂倉新道

【年月日】

1989年7月23日
【同行者】 単独
【タイム】

土合(4:50)−ガレ沢の頭(7:10)−トマの耳(8:20)
−茂倉岳(10:40)−矢場の頭(11:50)−土樽(1:35)

【地形図】 土樽、茂倉岳、水上

西黒尾根から谷川岳を望む
 西黒尾根に取りつき、約2時間登って天神尾根がよく見えるところで腰をおろすと、ゴンドラがどんどん登っていた。

 この休み場で聞いた話だが、土合か天神平のホテルに泊まった観光客で、浴衣がけ・旅館のスリッパをはいて山頂まで登った人がいたそうだ。
 そういう人こそ、「新人類」の名にふさわしい。

 岩がごろごろしはじめると、潅木が疎らになっていき、マチガ沢と西黒沢の展望が開けてくる。

 ミネウスユキソウ、オトギリソウ、ハクサンフウロ、うすむらさき色のカラマツソウ、白いカラマツソウ、クガイソウ、シモツケソウ、キンレイカ、イブキジャコウソウ、ギボシ、ミヤマキンバイなどの花を見ながら登っていくと、天神尾根と西黒尾根が合わさるところの雪田。

 涼しくて、非常に気持ちがいい。
 トマの耳には、人がたくさんいた。

 ウサギギク、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマ、タカネバラ、ダイモンジソウ、キバナニガナ、ハクサンシャクナゲなどがそこここに咲く中、オキの耳を過ぎると、人の姿がめっきり少なくなった。

 やがて、小さな避難小屋が建つ一ノ倉岳。
 茂倉岳との鞍部はちょっとした湿原になっており、そこには、イワイチョウとハクサンコザクラの群落が花ざかりだった。

 茂倉岳避難小屋もあまりきれいとは言えない。
 長い下りにうんざりしたころ、矢場ノ頭のピーク。

 ダンプやブルドーザが見えてくると、関越トンネルの工事現場。
 ここから土樽までは舗装道路だった。